大宮駅西口、35年連続1位…埼玉の公示地価、住宅地と商業地で5年連続の上昇 全用途の平均はプラス2・3% 住宅地は浦和、大宮、川口が堅調…上位3地点は4年連続変わらず 熊谷や深谷など県北地域まで需要波及
国土交通省は17日、2026年1月1日時点の県内公示地価を発表した。用途別平均変動率は住宅地が前年と同率のプラス2・0%、商業地が同比0・4ポイント増のプラス3・2%でいずれも5年連続の上昇。工業地は同比0・2ポイント増のプラス3・6%で13年連続で上昇した。全用途の平均変動率はプラス2・3%。住宅地は横ばいながらも、旧中山道(JR高崎線)沿いを中心に熊谷、深谷、本庄など県北部地域にまで都内からの需要波及効果が広がっている。調査は県内1280地点(住宅地1010、宅地見込地1、商業地223、工業地44、林地2)で実施した。
■住宅地上位3地点は不変
住宅地全1010地点の中で上昇したのは昨年より35地点減の701地点(構成比71%)。市町村別平均変動率では上昇が昨年から2増の38市町だった。浦和、大宮、川口など京浜東北線沿線の駅徒歩圏かつ生活利便性に優れた住宅地の需要が堅調。価格は「さいたま市浦和区高砂2の2の6」が10年連続で1位。1平方メートル当たり144万円だった。2位は「さいたま市大宮区下町1の62の1外」の同119万円、3位は「川口市幸町1の3の24」の72万1千円だった。上位3地点は4年連続で変わっていない。
変動率の上位2地点は価格上位2地点と同じ。「さいたま市浦和区高砂2の2の6」が11・6%でトップ。次いで「さいたま市大宮区下町1の62の1外」が10・2%となり、2桁台の伸び率を示した。3位は「川口市石神西立野77の10」の7・9%だった。
■大宮駅西口35年連続頂点
商業地は全223地点中、昨年と同水準の171地点(同78%)で上昇。価格は大宮駅西口のソニックシティ南側、ベルヴュオフィス大宮ビルがある「さいたま市大宮区桜木町1の8の1」が1平方メートル当たり520万円で35年連続1位。次いで、同駅東口の「大宮門街(かどまち)」南側の「さいたま市大宮区仲町1の37の1外」が300万円、3位は川口駅東口の「ららテラス川口」近接の「川口市栄町3の5の1」が280万円で続いた。上位3地点は24年連続で変わらず。
変動率では価格3位の「川口市栄町3の5の1」と「さいたま市高砂2の1の23」が首位で並び、前年比12・0%増と県内全調査地点で最も高い伸び率を示した。3位は価格1位の「さいたま市大宮区桜木町1の8の1」の11・8%だった。大宮駅周辺の繁華性の高い地点や川口駅周辺の商業集積度が高まる県南部の伸びが目立った。特に再開発事業などの進展が期待され、マンション用地と競合する地域で上昇した。
■八潮陥没事故の影響なし
工業地は堅調なネット通販需要に支えられ、首都高速道路や東京外かく環状道路(外環道)に近い都心近接地域の交通利便性の高い地点で変動率が拡大。調査44地点全てで上昇した。価格は「川口市青木4の26の38」が26万4千円でトップ。「戸田市美女木4の11の8外」が23万5千円、「川口市領家5の6の37」が22万9千円で続き、上位3地点は5年連続で同じだった。
変動率では「三郷市インター南1の3の4」が8・1%でトップ。2位は「川口市東本郷1の7の6」の7・5%、3位は「川口市東領家4の13の13」の6・5%だった。
昨年、道路陥没事故のあった八潮市は、環境不安の影響からか現場に近い住宅地で上昇幅が若干縮小したものの、その後の土地取引に大きな変化はなく、商業地、工業地を含む全体では上昇傾向が続く。都心から15キロ圏内の通勤・通学利便性から県土地水政策課では「今後も需要は高い」とみている。
不動産鑑定士の三田和巳さん(春日部市、みつば総合鑑定所)は「地域や用途で差があるものの、都市部を中心に上昇傾向が顕著」と分析。ただ、地価動向と実際の所得水準の乖離(かいり)を懸念し、「中東情勢などに伴う物価上昇や想定外の株価変動など引き続き市場への影響を注視する必要がある」と話した。










