埼玉県の指定文化財に新たに3件追加 吉見町の「永府門樋」などを指定 合計741件に
県教育委員会は11日の定例会で、県文化財保護審議会(菊池健策会長)の答申を受け、吉見町の「永府(えいふ)門樋(もんひ)(有形文化財)」など3件を指定すると決定した。17日の県報告示で正式に指定となる。また、追加指定が1件、追加指定および指定名称の変更が1件、指定解除が2件あり、県指定文化財は合計741件になる。
新たに指定されるのは永府門樋のほか、熊谷市の「西別府廃寺出土品(有形文化財)」と八潮市の「木曽根の弓ぶち(無形民俗文化財)」。
県文化財・博物館課によると、永府門樋は1901年に市野川と農業用水の合流点に築造されたレンガ門樋。県内では規模が大きく、のこぎり状装飾の「角出し」などの装飾や珍しい2連の桁型構造を持つ。装飾性の高いアーチ型から施工性・実用性に優れた桁型へ移り変わる過渡期のれんが門樋となっており、明治期の土木技術の発展課程と地域の水利史を伝えている。
西別府廃寺出土品は、「幡羅官衙(はらかんが)遺跡群」を構成する遺跡である西別府廃寺から出土。瓦や墨書土器など寺院の造営と関係する金属加工関係遺物も一括して出土しており、郡の役所に隣接する古代寺院の活動を具体的に示す出土資料群として意義があるという。
木曽根の弓ぶちは、成人の日に近い日曜日に実施される行事で、弓矢で年始めにその年の吉兆を占う的射や、謡を伴った直会(なおらい)を行う。的射で使う弓矢や的は、前日に保存会の会員が集まって製作。的射や直会といったオビシャ行事の典型性を受け継いでいることや、奉納供物などの伝統がコロナ禍を経ても継承されていることが評価された。
そのほか、川越市の「光西寺松井家文書(有形文化財)」に、江戸時代から明治時代初期までを中心とする史料を追加指定。長瀞町の「川本町産出カルカロドンメガロドンの歯群化石(天然記念物)」3件のうち、個人所有だった2件が寄贈により県所有になったことを受けて指定解除。3件の統合と、同一個体に由来する軟骨・鱗(うろこ)化石一式を合わせて追加指定とし、「旧川本町中新統産出オトドゥスメガロドン歯群化石附軟骨・鱗化石」に名称変更した。










