埼玉新聞

 

20代女性が死亡…暴行し女性宅を出てトーク履歴削除の男に懲役9年 パジャマに2人の混合したDNA…反省なし

  • 逮捕時に熊谷署へ入る冨田賢容疑者(左)=2021年10月21日午後8時17分、熊谷署

    逮捕時に熊谷署へ入る冨田賢容疑者(左)=2021年10月21日午後8時17分、熊谷署

  • 逮捕時に熊谷署へ入る冨田賢容疑者(左)=2021年10月21日午後8時17分、熊谷署

 2021年9月、埼玉県熊谷市見晴町のマンション一室で、住民の女性=当時(27)=の首を圧迫して死亡させたとして、傷害致死の罪に問われた無職冨田賢(すぐる)被告(33)=東京都東村山市=の裁判員裁判の判決公判が10日、さいたま地裁で開かれ、小池健治裁判長は懲役9年(求刑・懲役10年)を言い渡した。

 小池裁判長は判決理由で、被害女性のパジャマから女性と冨田被告の混合したDNAが検出されたことや、冨田被告が事件当日に被害者宅を出た直後に女性との通信アプリのトーク履歴を含む同アカウントを削除したなどの理由から、被告人の犯行を「疑いなく認めることができる」と指摘。「不合理な弁解をするなど一切の反省は認められない」と強調した。

 一方、弁護側は、女性のパジャマの襟から第三者のDNA型が検出されたとして、ほかに犯人がいた可能性があるなどとして無罪を主張していた。

 判決によると、冨田被告は21年9月3日午後2時44分~同3時44分ごろ、同市見晴町のマンションの一室で、この部屋に住む女性の首を何らかの方法で圧迫する暴行を加え、窒息死させた。

■冨田被告「部屋を出るときは生きていた」/初公判時の記事は以下

 2021年9月、熊谷市見晴町のマンション一室で、住民の女性=当時(27)=の首を圧迫して死亡させたとして、傷害致死の罪に問われた無職の冨田賢(すぐる)被告(34)の裁判員裁判の初公判が2月20日、さいたま地裁であった。冨田被告は「部屋を出るときは生きていた」と述べ、無罪を主張した。

 冒頭陳述で検察側は、冨田被告は21年9月3日、レンタカーで東京都東村山市から女性の住むマンションまで向かったと説明。女性のパジャマからは、「女性と冨田被告の混合したDNAが検出された」と述べ、冨田被告が首を圧迫して死亡させたとした。

 一方弁護側は、女性のパジャマの襟からは第三者のDNA型も検出されていると指摘。「直近で誰かが触ったことを示している」とし、「冨田被告は女性の死に関わっていない」と主張した。

 起訴状などによると、冨田被告は21年9月3日午後2時44分~同3時44分ごろ、同市見晴町のマンション一室で、この部屋に住む女性=当時(27)=の首を何らかの方法で圧迫する暴行を加え、窒息死させたとされる。
 

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