建設・不動産賃貸の大東建託が3日発表した「いい部屋ネット　街の幸福度＆住み続けたい街ランキング2025（埼玉県版）」によると、県内自治体の「街の幸福度」では鳩山町が5年連続の首位。2位は4年連続でさいたま市浦和区、3位は昨年4位のさいたま市南区がランクインした。「住み続けたい街」は横瀬町が初の1位（昨年は累計回答数50人未満で対象外）。4年連続で首位を守っていたさいたま市浦和区が2位、3位は昨年5位のさいたま市緑区が入った。

　5年連続で幸福度ナンバーワン自治体に輝いた鳩山町は「全体としてあなたは現在、幸せですか（不幸ですか）」の設問（10段階評価）で唯一偏差値80台をマーク。同社賃貸未来研究所フェローの宗健麗澤大教授は、鳩山町が人気の要因について「1980年代以降のニュータウン中心のまちづくりで電柱が少なく景観もいい。現役引退世代など経済的に比較的余裕のある世帯が多い」と分析した。

　調査は2025年2月21日～3月10日に県内在住の20歳以上の男女1万595人がインターネット経由で回答。過去5年分の集計と合わせた累計でランキングした。回答者の重複はないという。

　また、南関東1都3県（東京、埼玉、千葉、神奈川）の首都圏ランキングでは、街の幸福度（同）で東京都八丈島八丈町が初の1位。県内は鳩山町が4位、さいたま市浦和区が10位だった。住み続けたい街（同）は5年連続で神奈川県葉山町が1位。県内自治体のトップ10入りはなかった。

　宗教授は「幸福度は生活利便性だけでは測れない。人口減少時代における過疎地域のまちづくりでは重要な因子となる」と話していた。