埼玉新聞

 

小2女児が死亡、プールの吸水口に吸い込まれた7歳 弱い針金で留められた柵、悲惨な事故に 19年目の命日、市長ら献花「どれだけ時が流れても、胸に刻まれている」

  • 献花台で黙とうする高畑博市長(前列中央)ら=31日午前8時、ふじみ野市大井武蔵野

    献花台で黙とうする高畑博市長(前列中央)ら=31日午前8時、ふじみ野市大井武蔵野

  • 献花台で黙とうする高畑博市長(前列中央)ら=31日午前8時、ふじみ野市大井武蔵野

 ふじみ野市大井武蔵野の市営「大井プール」で2006年7月、所沢市の小学2年生戸丸瑛梨香さん=当時(7)=が吸水口に吸い込まれ死亡した事故を受け、ふじみ野市の高畑博市長ら市幹部は発生から19年が経過した31日、プール跡地に隣接した市立スポーツセンター総合体育館敷地内に設置した献花台に献花し、戸丸さんの冥福を祈るとともに、悲惨な事故を二度と起こさないための安全管理の徹底を誓った。

 跡地を訪れ、献花したのは高畑市長と福島浩之副市長、朝倉孝教育長、加藤恵一市議会議長、金浜高顕副議長の5人。

 献花後、高畑市長は「痛ましい事故から19年が経過したが、どれだけの時が流れても、事故は忘れることのできない記憶として私たちの胸に刻まれている。公共施設の事故を風化させないために施設の安全管理を徹底するのが私たちの使命」と改めて安全管理の徹底を誓った。

 事故は、プールの吸水口の防護柵が強度の弱い針金で留められ、点検や対策が講じられていなかったことが原因だった。事故後、市は7月の最終週を公共施設安全点検週間に設定。毎年、市内の公共施設の安全点検を実施しているほか、戸丸さんの命日に市長らが現場で献花している。

 大井プールは10年に解体され、跡地は老朽化した市内2カ所の弓道場の代替え施設として、18年11月に同センター弓道場が開設されている。
 

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