埼玉新聞

 

危険な書き込みチェック、ネットトラブル注意報を配信 県警や県教委、SNSの危険回避へ注意喚起

  • 県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 家族から行方不明届が出ていたさいたま市と兵庫県の中学生の少女2人が10月、本庄市の一戸建て住宅で保護された事件で、2人は短文投稿サイト「ツイッター」を通じて、本庄市の不動産業の男(37)=未成年者誘拐罪で起訴、同容疑で再逮捕=と知り合っていた。今月には大阪市で行方不明となった小学6年の女児が栃木県小山市で保護され、同容疑で男が逮捕される事件も発生。会員制交流サイト(SNS)をきっかけに児童や生徒が巻き込まれる犯罪は後を絶たず、危険を回避するために県警や県教育委員会は利用に際して注意を呼び掛けている。

 本庄市の事件で不動産業の男は8月下旬、ツイッターに家出願望を書き込んだ兵庫県の少女に「埼玉においで、勉強するなら養ってあげる」と返信。9月16~17日ごろ、同様の書き込みをしたさいたま市の少女には、「同い年の子が居候しているから相談にのるよ。生活費は出してあげるから心配することはない」と送信して誘い出していた。

 2人は10月29日、本庄市内の借家で、家族から届けを受けて調べていた県警の捜査員に発見された。ともにけがはなく、食事や風呂が提供され、外出や勉強時間も確保されていた。不動産業の男は「将来、自分の会社の従業員にしたかった」と供述しているという。

 SNSによる犯罪被害から子どもを守ろうと、県警は県内の小中学校で実施している非行防止教室で、SNSの適正利用を呼び掛け始めた。少年課は「これまでは深夜の出歩き、酒やたばこ、シンナー、万引防止がメインだった。最近は学校側からの要望もあり、SNS利用の注意喚起を重視している」とする。

 今年4月からは同課の公式ツイッターを開設。食事やデートをする代わりに金銭を受け取る「パパ活」や「ママ活」の相手を募集する投稿に対し、「このツイートは児童買春などの被害につながる恐れがあります。見ず知らずの相手と会うことは誘拐や殺人などの重大な意見に巻き込まれる恐れがある大変危険な行為です」と注意喚起している。29日現在、投稿回数は262回となっている。

 県教委もさまざまな対策を実施。生徒指導課によると、2014年度から一部の公立高校、18年度から一部の中学校で、生徒自身がスマートフォン利用時のルール作りを考える取り組みを行っている。

 13年度からは外部業者に委託してSNSや掲示板などで自殺をほのめかすような危険性の高い書き込みをチェックし、学校名などが判明した場合は当該校と連携して対応。18年度の業者からの情報提供は1666件だった。14年度からは毎月1回、各市町村教委や学校に「ネットトラブル注意報」を配信し、発生した事案や課題を周知している。

 同課は「子どもはインターネットの利用の仕方や判断力などで未熟な点もある。ネットの莫大(ばくだい)な情報量から自分で危険を回避できる力を持たせることが大事。今後も各学校、家庭と連携し、注意喚起を行っていきたい」としている。

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