埼玉新聞

 

<ランチ>大手コンビニとコラボも!江戸から続く味「武蔵野うどん」ファン大勢 飯能最古うどん屋・こくや

  • 肉つゆうどん

  • 店主の細川博之さん

 飯能駅北口から飯能銀座商店街を歩くこと8分、住宅が立ち並ぶ一角の古民家に店を構える。創業は江戸の末。飯能最古のうどん屋として、現在は6代目店主の細川博之さん(48)、妻の明子さん(46)、店主の妹幸子さん(45)と母節子さん(72)ら家族で店を切り盛りする。

 店舗は1927年に改築した歴史ある古民家で、座敷に腰を下ろすと、どこか懐かしい風情に心が安らぐ。「かつてはここの2階が芸者さんの稽古場になっていて、近くに花街もあったことから、そこのお客さんもよくうどんを食べに来たと聞いた」と細川さんは語る。先代の父が若いころには、勝新太郎も訪れたという。

 一番人気は肉つゆうどん。甘めのつけ汁とコシの強いうどんがよく絡み、かみ応えがありながら、喉ごしも楽しむことができる。「代々受け継いだベースは変えずに、粉の配分や麺の太さを改良」することで「子どもから年配の方まで楽しめる武蔵野うどん」を生み出した。

 こくやは、市のふるさと納税返礼品に登録、大手コンビニからコラボ商品が発売されるなど、市外・県外にも多くのファンを持つ。細川さんは「『飯能の武蔵野うどんと言ったらこくや』と言われるような店にしたい」と謙虚に語った。

【メモ】こくや

 飯能市八幡町6の9(電話042・972・3215)。「肉つゆうどん(並)」750円。トッピングは生卵100円、大根おろし50円。いか天、かきあげ天ともに130円。営業時間は午前11時から午後2時10分(ラストオーダー)。定休日は日曜日、祝・祭日。そのほか臨時休業の場合あり。

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