2019年7月11日(木)

県内で最大規模、木造り仏像「平戸の大仏」特別公開 収蔵の熊谷・源宗寺が保存修理、仏像も一部補修

木彫大仏坐像を収蔵する本堂が老朽化し、保存修理工事が行われることになった源宗寺=熊谷市平戸

 「平戸の大仏(おおぼとけ)」と称され、古くから信仰を集めてきた熊谷市指定文化財の仏像「木彫大仏坐像」を収蔵する同市平戸の源宗寺本堂の老朽化に伴い、檀家組織や地域住民らは今秋から保存修理工事に着手する。工事に先立ち、地元の貴重な文化財を知ってもらおうと、27日に仏像を特別公開する。

 仏像は薬師如来と観音菩薩の2体あり、寛文2(1662)年に源宗法師という僧が念仏1万日の勤行をした際、彫られたとされる。木造寄せ木造りとしては県内最大規模となる高さ約3・5メートル。胎内から見つかった秘伝書から神経痛などの妙薬が生まれ、1965年ごろまで販売されていた。

 本堂は屋根瓦の損傷や柱の傾きなど老朽化が目立ち、70年代から修繕や仏像の保護に向けた検討が進められてきた。ただ、仏像と同時期に建立された源宗寺は江戸末期から住職が常駐せず、近隣の東竹院が仏事を担ってきたという事情もあり、なかなか進展しなかった。

 そこで寺を所有する檀家組織と東竹院、薬剤師会、商工関係者ら約15人で保存修理委員会(木島一也会長)を組織。来年5月の完成を目指し、工事を実施することになった。建物をほぼ再建する形で、仏像も一部補修する。費用は3〜4千万円を見込み、一部は市の補助金や市民からの寄付で賄う。

 特別公開は午前9時〜午後4時。委員の1人で、当日仏像の解説を担当する市江南文化財センターの山下祐樹さん(36)は「本堂が地震や台風で倒壊すると、仏像も大きな被害を受ける恐れがある。熊谷を代表する文化遺産を知ってもらい、保存修理の機運を高めたい」と話す。

 コミュニティスペース「二十二夜」による和装ファッションショー、オカリナ演奏なども予定。入場無料、予約不要。問い合わせは、委員会事務局(電話048・526・5874)へ。

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