埼玉新聞

 

さいたま市、3回入札不調の新学校 再び入札へ 当初約220億円が305億円に 44社の事業者に聞き取り「人員を確保できなかった」「今回は参加を検討」 新たな開校時期は示さず

  • 義務教育学校の建設予定地。後方は市立沼影小学校=2026年6月1日、さいたま市南区

    義務教育学校の建設予定地。後方は市立沼影小学校=2026年6月1日、さいたま市南区

  • 【地図】さいたま市南区(背景薄緑)

    さいたま市南区の位置

  • 義務教育学校の建設予定地。後方は市立沼影小学校=2026年6月1日、さいたま市南区
  • 【地図】さいたま市南区(背景薄緑)

 埼玉県さいたま市の清水勇人市長は14日、建設工事の入札が3回連続で不調になっているJR武蔵浦和駅周辺地区の義務教育学校について、来年7月の着工を目指して再度入札を行う意向を明らかにした。近年の物価上昇を受け、継続費総額は約34億円増額の305億5315万円となり、当初の約220億円から1・4倍程度膨らんだ。同日の定例会見で清水市長は「確実に工事を完了することが第一の目標」とし、新たな開校時期は示さなかった。計画通りに進めば、工事完了は2030年9月の予定。

 市教育委員会などによると、今年5月の3回目の入札不調を受け、建設事業者44社を対象にヒアリングまたはアンケート調査を実施。3回目に応札しなかった主因の一つに、「施工期間中に手持ち案件が集中し、人員を確保できなかった」ことなどが挙げられた。今回の入札で想定される工期(27年7月~30年9月)については、複数社から「参加を検討する」との回答を得られたという。

 4回目の入札公告は今年12月までに実施したい意向。公告期間については、事業者側からの「短すぎる」という声を踏まえ、前回の142日間から157日間程度に延長する方向で調整を進めている。発注方法は3回目で採用した見積活用方式などを用いる予定。

 同義務教育学校は、小学から中学校までの9年間を一貫したカリキュラムで教育する市内初の学校形態で、児童生徒は3300人規模の見込み。開校時期が当初の28年4月から延期され、それに伴い事業をまたぐ年間経費の増額や変更が相次いでいる現状について、清水市長は「物価高や人材不足など、厳しい環境の時期にぶつかってしまったことが大きな要因。できるだけ私たちとしても整備を早期に進め、良好な教育環境を子どもたちのためにつくっていきたい」と語った。

 本年度に予定していた整備事業費13億9400万円の予算執行はゼロとなり、継続費は27年度から30年度へ延長となる。市は約13億円減額の26年度一般会計補正予算案を、15日開会の市議会9月定例会本会議に追加提出する予定。

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