埼玉新聞

 

過去最大の規模…秩父の山林火災が鎮圧 延焼が9日間続き、約143ヘクタールを焼損 県道の通行止めは解除 火災を考慮…3月1日に予定の「長瀞火祭り」は規模縮小 「火渡り」は実施せず

  • 山林火災の消火活動の指揮業務に当たる消防隊員ら=7日午後3時ごろ、秩父市浦山

    山林火災の消火活動の指揮業務に当たる消防隊員ら=7日午後3時ごろ、秩父市浦山

  • 防災ヘリによる消火活動が続く秩父市浦山の山林

    防災ヘリによる消火活動が続く秩父市浦山の山林

  • 素足で火の上を渡る修験者

    素足で火の上を渡る修験者=2025年3月2日午後2時ごろ、長瀞町長瀞の不動寺前広場

  • 【地図】秩父市

    秩父市の位置

  • 山林火災の消火活動の指揮業務に当たる消防隊員ら=7日午後3時ごろ、秩父市浦山
  • 防災ヘリによる消火活動が続く秩父市浦山の山林
  • 素足で火の上を渡る修験者
  • 【地図】秩父市

 4日に埼玉・秩父市浦山地内の山林で発生した火災について、秩父消防本部は13日午後5時に鎮圧したと発表した。9日間にわたり延焼が続き、現在までの焼損面積は約143ヘクタール。同本部によると、秩父地域の山林における火災は、同本部が発足した1971年以降、今回が最大規模となった。

 火災現場は、浦山ダムを管理する「荒川ダム総合管理所」から南東に600メートルほど離れた山の斜面。5日に一度、鎮圧が発表されたが、同日夜に再燃が確認された。秩父消防本部や消防団、県内各地の消防署、自衛隊員らによる地上での消火活動や、ヘリでの空中消火が連日行われた。70代女性が4日に軽いやけどを負って以降は、けが人や建物被害は確認されていない。

 14日以降は、地元消防・消防団が、完全に再燃の恐れがなくなる鎮火に向けて活動を継続する。鎮圧を受けて、県道73号秩父上名栗線の赤岩トンネル付近~浦山大橋間の通行止めは解除された。

 同本部によると、署員が対応したこれまでの一番の大規模火災は、2000年2月17日に小鹿野町日尾地内の父不見山(ててみずやま)で発生した林野火災で、当時は県内外の自衛隊員らも加わり、5日ほどかけて鎮火した。焼損面積は約36ヘクタール。住宅被害や負傷者は出なかった。

 長瀞火祭奉賛会は13日、3月1日に不動寺前広場(長瀞町長瀞)で開催する「長瀞火祭り」の規模縮小を決めた。秩父地域で相次いでいる火災状況などを考慮し、恒例行事の「火渡り奉修」などは実施せず、本堂内での「お焚上(たきあげ)祈願」のみを行う予定。

 同祭りは毎年、品川寺(東京都)や醍醐寺(京都市)の修験者が、燃え盛る炭の上を素足で歩く「柴燈大護摩・火渡り奉修」が見どころ。参拝客も火渡りに参加し、疫病退散や諸人健康などを祈願している。

 秩父地域では昨年12月1日に長瀞町内の宝登山付近、今年1月18日に秩父市三峰、今月4日に同市浦山地内の山林で火災が起きている。同奉賛会は今冬の火災発生状況や、秩父消防本部が「林野火災警報」の運用を1日から開始したことを受けて、祭典の規模縮小を判断した。

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