現新3氏の争い 埼玉・上尾市長選が告示 現市政への評価や地域活性化などで論戦が交わされる見込み 投開票30日
任期満了に伴う上尾市長選が23日告示された。いずれも無所属で3選を目指す現職の畠山稔氏(76)、新人で弁護士の小内克浩氏(40)、同じく新人で元市議の田島純氏(54)=自民推薦=の3氏が立候補を届け出た。現市政への評価をはじめ、地域活性化などで論戦が交わされる見込み。投開票は30日。23万都市の首長の座を巡って戦いがスタートした。
畠山氏はJR上尾駅西口で第一声。保育園の待機児童ゼロ達成や学童保育の定員増加、英語教育の強化など2期8年の実績を強調。3期目の挑戦については「物価高騰対策にしっかり取り組み、市民の皆さんの負担を少しでも軽くしていきたい」と決意を述べた。小中学校の給食費無償化、駅前中心市街地にぎわい創出などを公約に挙げた。午後3時には、北上尾駅PAPA前に場所を移し、大野元裕知事も応援に駆け付け、さらに支持を呼びかけた。
市民グループ「上尾の未来をともにつくる会」の公募で選ばれた小内氏は本町の選挙事務所前や浅間台幼稚園などで支持者らに囲まれた。「市民の声を聞いていない」と現市政を批判。教育予算の大幅な増額や住宅リフォームの補助制度など「格差や貧困が次の世代に引き継がれないような政策を」と語った。平方、上平などで開いたタウンミーティングの様子を紹介。「年を取ると移動が大変との声を聞いた」と言い、デマンドタクシーの実現を約束した。
田島氏は小泉のスーパーマーケット駐車場で第一声を上げた後に、上尾駅西口で出陣式。多数の自民党議員らが応援の弁を述べた後にマイクを取り、「国や県と連携し、産業振興に取り組みたい。公共施設の更新もチャンスにしたい」と力を込めた。旧6町村が合併した上尾のそれぞれの地域について「魅力を引き出して、しっかり伝えたい」と話した。喫緊の課題として、市内循環バス「ぐるっとくん」を整備し、市民の移動手段を確保すると強く訴えた。
田島氏の辞職に伴う市議補選も同日告示された。届け出順に、元職で自民公認の小川明仁氏(52)、新人で無所属の白土みちる氏(50)の2氏が立候補した。
有権者数は23日現在、19万3896人(男9万5171人、女9万8725人)。
■畠山稔氏
【略歴】(1)市長(2)県議(3)千葉工大(4)岩手県(5)向山
【公約】(1)健康づくり(2)子育て・教育・防災減災(3)産業・にぎわい(4)みんなでつくるみんなが輝くまちあげおの実現
■小内克浩氏
【略歴】(1)弁護士(2)弁護士(3)早大院(4)さいたま市大宮区(5)谷津
【公約】(1)市民との対話、合意形成の重視(2)学校統廃合、給食センター化見直し(3)デマンドタクシーの導入(4)福祉の増進
■田島純氏
【略歴】(1)元市議(2)会社員(3)明大院(4)上尾市(5)小泉
【公約】(1)地域特性を生かした街づくり(2)あらゆる手段を講じ市民の移動の足を確保(3)公共施設の適正更新、集約化、多機能化
※略歴は(1)肩書(2)主な経歴(3)最終学歴(4)出身地(5)現住所―の順。埼玉新聞調べ










