埼玉新聞

 

仮想空間で足技に挑戦 VRテコンドーの体験会 「2Dと3Dの融合が新鮮だった」 手足や背中にセンサー装着 実際のテコンドーのように足技の「蹴り」を繰り出したり防御

  • VRテコンドーを体験する学生=2日午後、坂戸市けやき台1丁目の城西大学

    VRテコンドーを体験する学生=2日午後、坂戸市けやき台1丁目の城西大学

  • VRテコンドーを体験する学生=2日午後、坂戸市けやき台1丁目の城西大学

 eスポーツの競技「VR(バーチャル)テコンドー」の体験会が2日、坂戸市けやき台1丁目の城西大学で開かれた。学生らは仮想空間で展開される実戦形式のテコンドーに挑戦した。

 VRテコンドーはアバター(分身)を通じ1対1で対戦する。選手は頭部にVRゴーグルを、手足や背中にセンサーを、それぞれ装着した上で、実際のテコンドーのように足技の「蹴り」を繰り出したり防御したりする。

 選手の全身の動きはトラッキング(追跡)され、アバターに反映される。互いに身体を接触させることはない。アバターの動作はモニターに映し出され、観客は選手の実際の動きと共に試合を観戦することができる。

 学生はマットの上に立つと、ヘッドセットの映像を視認しながら、足を蹴り上げたり、手で攻撃を防いだりする動作を繰り返した。

 体験した同大1年大坂将之さん(19)は「ゴーグルを着けるとアバターが見え、2Dと3Dの融合が新鮮だった」と話す。1年の室井天太さん(18)は「相手に攻撃が当たっているかどうか(の判断)が難しかった。気軽に参加でき、楽しめることへの期待がある」と感想を語った。

 国際オリンピック委員会(IOC)は2027年にサウジアラビアのリヤドで、主催大会の「オリンピック・eスポーツ・ゲームズ」を開催する。VRテコンドーは大会で種目の一つとなる。

 全日本テコンドー協会の鳥越恒一理事(51)は「年齢やジェンダーに関係なく、戦えることが魅力。テコンドーの競技者以外も参加できる。オールジャパンでメダルを取りたい」と展望を語る。

 8月3日には10歳以上を参加対象にした「第1回埼玉オープンヴァーチャルテコンドー選手権大会」が同大を会場に開かれる。

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