埼玉の観光名所「岩畳」を200人以上が大掃除 埼玉・長瀞 景観の復元へ「リフレッシュ大作戦」 外来植物などを伐採 一斉に実施するのは町で初の試み
2025/06/06/10:15
長瀞町の観光名所・岩畳の周辺で3日、草木の伐採作業を大規模に行う「岩畳リフレッシュ大作戦」が行われた。町民、町職員のほか、県秩父県土整備事務所や地元の観光、商工、福祉団体関係者ら200人以上が参加。雨が降りしきる中、荒川沿いの岩畳周辺に繁茂する低木や雑草の刈り払い作業に汗を流した。岩畳の清掃活動を各団体で一斉に実施するのは、町で初の試み。
県内屈指の観光地として名高い「長瀞」は、岩畳を含む旧親鼻橋から旧高砂橋までの荒川の渓谷約4キロが国の名勝・天然記念物に指定されている。町企画財政課によると、渓谷で伐採を行う際は、文化庁への許可申請が必要で、岩畳上は長年、一部エリアで雑草が生い茂る状態が続いていた。
町は、国指定100周年を迎えた昨年にさまざまな記念行事を実施して、次世代へ継承するまちづくりの在り方を模索。今年3月、指定当時を意識した景観の復元に取り組むため、文化庁へ史跡の現状変更などの許可を申請し、4月に許可がおりた。
この日の作業は、岩畳の下流から御成橋(おなりばし)間約180メートルのエリアで実施。敷地内に群生している希少植物「スズサイコ」を採取しないように注意を払いながら、クレソンやキショウブなどの外来植物の伐採に取り組んだ。作業は今後、3年間ほど継続していく予定。
大沢タキ江町長は「町始まって以来の大イベントに多くの方が参加いただき感謝したい。もとの姿には戻らないかもしれないが、草原化している岩畳が、名所の岩畳として見ていただけるように皆さんと協力して進めていきたい」と話していた。










