埼玉新聞

 

柴崎氏が再選果たす 埼玉・和光市長選 4年間の実績を評価 「今後は不登校などの子どもの居場所づくりと新しい地域コミュニティーの創出に取り組みたい」

  • 支援者や運動員らと万歳三唱する柴崎光子氏(右から2番目)=18日午後11時過ぎ、和光市内

    支援者や運動員らと万歳三唱する柴崎光子氏(右から2番目)=18日午後11時過ぎ、和光市内

  • 【地図】和光市(背景白)

    和光市の位置

  • 支援者や運動員らと万歳三唱する柴崎光子氏(右から2番目)=18日午後11時過ぎ、和光市内
  • 【地図】和光市(背景白)

 任期満了に伴う埼玉県和光市長選は18日、投開票され、無所属の現職柴崎光子氏(50)が元市議会議長で無所属の新人安保友博氏(44)を破り、再選を果たした。右肩上がりの市の人口は10年後をピークに減少することが見込まれており、人口推計に見合った街づくりと子育て支援など福祉事業の在り方などが問われる中、両氏の政策に目立った争点はなく、駅前再開発や庁内のコンプライアンス対策など柴崎氏が4年間に取り組んだ実績が評価されたと言えそうだ。

 18日午後11時ごろ、当選の報を受け、市内のホテルの特設会場で待機していた支持者らは柴崎氏を拍手で祝福。選対で陣頭指揮を執った地元選出の井上航県議や市議らとともに万歳三唱した。

 柴崎氏は「選挙は自分なりのやり方で周囲から心配されたが、4年間に自分が地道にやってきたことが認められたと思う」と勝因を分析。「1期目は政治と行政を知ることが先だった。今後は不登校などの子どもの居場所づくりと新しい地域コミュニティーの創出に取り組みたい」と語った。

 市の元部長が生活保護受給者から現金をだまし取った事件で、引責辞任した前市長の後継指名を受け、前回の市長選に出馬。「不詳事に絡んだ職員のコンプライアンス対策、都市基盤整備など公約の8割はできた」と4年間を評価した。自治会の加入率が35%を下回る中、「誰もが参加できる地域コミュニティーを創出し、不登校や発達障害の子どもたちの居場所を作りたい」と2期目の出馬に臨んだ。

 人口がピークを迎える10年後までに子どもは減少する半面、高齢者が増加する少子高齢化が加速し、自治会加入率も年々減少する中、新しい地域コミュニティーの創出や子どもの居場所づくりなど人口統計に見合った街づくりが実現できるか否か。2期目は柴崎市政の真価が問われる。

 新人3人による市議補選(欠員1)も投開票され、新議員が決まった。

 当日有権者数は、6万7496人(男3万4390人、女3万3106人)。市長選の投票者数は2万7701人(男1万3604人、女1万4097人)。投票率は41・04%(男39・56%、女42・58%)だった。

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