2020年12月19日(土)

<全国高校駅伝>男子・埼玉栄、エース不在も底力に期待 7人で穴埋め、しつこい駅伝を 20日号砲

総力を結集し、2年ぶりの入賞へ意地を見せたい男子の埼玉栄
「2年分の悔しさを晴らす走りに期待したい」と神山監督が送り出す埼玉栄の奥山颯斗主将

 男子第71回、女子第32回全国高校駅伝は20日、たけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)発着コース(男子・7区間42・195キロ、女子・5区間21・0975キロ)に、全国都道府県の予選を勝ち抜いた男女各47校が参加して開催される。埼玉からは、男子が4年連続40度目出場の埼玉栄、女子は4年連続4度目出場の昌平が全国の強敵に挑む。号砲は女子が10時20分、男子が12時30分。勝負の時が迫り、士気上がる両チームを紹介する。

■総力戦 粘り強く前へ/男子・埼玉栄

 例年以上に総合力が問われるレースになる。

 男子の埼玉栄は過去2大会、準エース区間の3区でいずれも区間1桁順位の絶対的エース佐藤が夏場に負った故障からの復帰を目指していたものの、間に合わず欠場。神山監督は「快成(佐藤)がいないのは大きい」としながらも「粘り強く、しぶとく、しつこい駅伝を見せたい」とチームの底力に期待を寄せる。

 確かに大砲不在は痛手に違いないが、この1年で力を付けてきた3年生を中心に7人が少しずつ穴を埋めていければ、入賞も不可能ではない。

 やはり駅伝の定石通り滑り出しが肝心だ。冷静さが光る1区高島はハイペースが予想される中、ある程度は自分のリズムを守り余力を持って残り3キロの下りを迎えたい。2区の1年生小山は楽しみ。昨年の1500、3000メートルの中学全国2冠に輝いた逸材が自慢のスパートで何人抜けるか。

 3年連続の全国で初の3区となる西田と下りに強い4区三角はともに8キロ超区間で辛抱したい。心身充実の主将の奥山が5区、コース適性のある6区の2年生山崎がつなぎ、センス抜群で伸びやかな走りが魅力の1年生本間が締めくくる。

 前回は4区区間47位と悔しさを味わった高島は「疲労も抜け上り調子。自信を持って臨む」ときりっとした表情。小山も「後続に勇気を与えたい。区間5位以内を狙う」と言葉に決意を込めた。

■2年分の思い胸に/主将・奥山

 ランナーにとって、走れないこと以上に悔しいことがあるだろうか。奥山は昨年、そんな歯がゆい1年を過ごした。

 2年前、1年生ながらアンカーを託され、区間6位の力走でチームの6位入賞のゴールに飛び込んだ。さらなる飛躍が期待された昨季、8月の合宿中のことだった。

 ベッドを降りる際に右脚に違和感を感じた。負荷の強い練習をすると痛みが増し、右大腿(だいたい)骨の疲労骨折が判明。全国大会に間に合わず「自分が情けなくて、悔しい気持ちだった」。

 新チームになると、神山監督から実績と経験を買われ、主将に任命された。「人前で話すのは緊張して苦手なんです」。その分、「チームを支えていく立場。走りで引っ張っていく」と心に決めた。

 苦しんだことで、この1年でハートが強くなった自負はある。今回は5区に起用されそうで、「後続に勢いが出るように、気持ちをつなぎたい」。“背中で語る”オレンジ軍団の主将が2年分の思いを胸に、最後の都大路に勇姿を刻む。

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