2020年2月24日(月)

高校生に読んでほしい本、今年の1位は 高校図書館の司書が推薦、イチオシ本が発表 協力書店などでフェア

ホームページではブレイディみかこさん(右)が読書の魅力を伝えるインタビュー映像を配信している(実行委員会提供)

 県内の高校図書館の司書が高校生に読んでほしい本を推薦する恒例の「イチオシ本2019」が発表され、3月末まで県内の協力書店などでフェアが開かれている。10周年を迎える今年のランキングトップは、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(新潮社)が選ばれた。

 「イチオシ本」は高校の図書館の楽しさを伝えようと2011年に始まり、今年で10回目を迎える。当初は図書館司書の地位向上を図ることが目的で、主催する県高校図書館フェスティバル実行委員会の木下通子委員長は「埼玉の司書採用試験の再開を願って、司書の専門性を伝えたかった」と企画を始めたきっかけを振り返る。

 本を紹介する司書は、普段から本の魅力の伝え方、図書室での見せ方、ポップの作り方など工夫を凝らしている。若者たちの純粋な感性に響かせようと選ばれた本は、高校生以外にも親しみやすさがあり、子どもにも難し過ぎず、大人にとっても満足度が高い。

 イチオシ本の企画は、若者の読書離れに歯止めをかけたい書店側の共感を得て、地域にも浸透している。今年は県内で約130の書店が協力し、店内にコーナーを設置するなど、フェアを盛り上げている。

 実行委員会独自の取り組みも斬新だ。フェアに合わせ、インターネット上に動画を公開し、司書の視点から読書の醍醐味(だいごみ)を呼び掛ける。

 フェスティバルのホームページでは、実行委の活動やイチオシ本を紹介。ブレイディみかこさんのインタビュー映像では、図書館で過ごした高校時代のエピソードを紹介している。

 木下さんは今回のランキングについて、「今年のイチオシ本はノンフィクションやコミックエッセー、外国文学と幅広く、1位の『ぼくはイエロー〜』は、英国の中学生の何げない日常を通して社会の問題を考えさせてくれる一冊」と読書の魅力を伝えている。

■「イチオシ本2019」の上位10作品

1位「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ(新潮社)
2位「線は、僕を描く」砥上裕将(講談社)
3位「『空気』を読んでも従わない」鴻上尚史(岩波書店)
4位「本と鍵の季節」米澤穂信(集英社)
5位「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナムジュ著、斎藤真理子訳(筑摩書房)
6位「白銀の墟 (おか)玄(くろ)の月」小野不由美(新潮社)
7位「こども六法」山崎聡一郎著、伊藤ハムスター絵(弘文堂)
7位「ゴミ清掃員の日常」滝沢秀一原作・構成、滝沢友紀まんが(講談社)
9位「ころべばいいのに」ヨシタケシンスケ(ブロンズ新社)
9位「夢見る帝国図書館」中島京子(文芸春秋)

購読申し込み 携帯サイト

購読申し込み