2019年6月21日(金)

痛恨の極み…公費で元上尾市長の私有地を工事 議長が働き掛け、元市長も要求 施工業者は議長の長男の会社

公費で新設されたフェンスブロック擁壁=20日、上尾市小敷谷

 上尾市は20日、新井弘治元市長の私有地に設置されたブロック塀などについて、同市の小林守利議長らが市職員に働き掛け、工事費約693万円を公費で負担していたことを明らかにした。発注したのは小林議長の長男が社長を務める土木工事会社だった。

 畠山稔市長は同日の市議会一般質問で「貴重な税金の使い方としてあってはならない不適切な取り扱い」と認め、陳謝した。

 市によると、市側は担当の道路課で決裁できるよう1回の工事を100万円未満にし7回の随意契約に分割して工事を行っていた。

 市によると、工事が行われたのは新井元市長が所有する同市小敷谷のグラウンドのブロック塀。1977年ごろに市が設置した。

 昨年9月、小林議長が市道路課を訪れ「民地のブロック塀が傾いてるので見てほしい」と依頼し、市職員2人が現地を確認した。その際、小林議長らに対し「道路改良等でブロック擁壁を施工したとしても、その後の管理は所有者になるので、市が改修工事を行うことはできない」と説明した。

 その翌日、新井元市長は「市で施工したのだから市でやるべき」などと要求。さらに施工業者について小林議長は、自身の長男が社長を務める会社への発注を求めた。

 20日の市議会一般質問では井上茂市議(上尾政策フォーラム)が「民地のブロック塀とフェンスを全額で公費負担するのはおかしい」と指摘。畠山市長は「痛恨の極み」と答弁し、経緯について説明した。

 小林議長は同日午前の定例議会を欠席。記者団の取材に対し、工事の事実は認めたものの、詳細については「確認しないと分からない」と明言を避けた。

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