2019年4月30日(火)

陛下、埼玉への来訪23回 埼玉国体開会式のご臨席や震災で避難の被災者慰問、私的旅行では高麗神社を参拝

東日本大震災で、旧県立騎西高校に避難している双葉町民を励まされる天皇、皇后両陛下=2011年4月8日、加須市騎西

 天皇陛下は30日限りで、陛下一代限りの退位を認める皇室典範特例法に基づき、皇位を退かれる。現憲法下で初めて即位した陛下は、皇后さまと共に憲法に規定された「国と国民統合の象徴」のあるべき姿を追求してきた。退位後は全ての公的な活動から身を引き、上皇となる。5月1日午前0時に皇太子さまが即位し、戦後生まれの初めての天皇が誕生する。30年余り続いた「平成」が終わり「令和」に改元される。

 県によると、天皇陛下は即位されて以降、埼玉県内に計23回(うちご宿泊3回)、お越しになった。皇后さまが同伴された来県は17回。お二人は、東日本大震災で被災し、加須市に避難した福島県の双葉町民を励まされたり、各地で埼玉の豊かな自然や歴史文化に触れられた。地域に寄り添い、住民とも気さくに交流された両陛下。多くの県民に勇気や希望を与えた。

 「新しい元号は“へいせい”であります」。1989年1月7日、当時の内閣官房長官・小渕恵三氏が墨で書かれた「平成」の文字を掲げてから約30年。天皇陛下が即位後に初めて来県されたのは、89(平成元)年11月28日。皇后さまと共に所沢市の国立身体障害者リハビリテーションセンターと国立職業リハビリセンターの創立10周年記念式典に出席され、施設を視察された。両センターにはその後、創立20周年記念式典(99年12月6日)、創立30周年記念式典(2009年12月7日)にも出席された。

 04(平成16)年10月には、熊谷市で開かれた埼玉国体の開会式にご臨席。22〜24日の3日間、県内に滞在され、競技の観覧や福祉施設の視察などを通して、多くの県民と交流された。

 東日本大震災が発生した11(平成23)年4月8日は、加須市の旧県立騎西高校に避難していた福島県の双葉町民をご訪問。生活のスペースになっている体育館を回られ、一人一人に「夜、眠れていますか」「お疲れではないですか」と声を掛けられた。家族6人で避難してきた女性は「ありがたいお言葉を掛けていただき、胸がいっぱいになった。頑張っていこうという気持ちが湧いた」と感激していた。

 14(平成26)年11月20日には深谷市を訪れ、2月の大雪でビニールハウスが倒壊するなどの被害を受けた生産農家を励まされた。

 17年(平成29)年9月20〜21日は、私的旅行で日高市や深谷市を訪問された。初日は日高市の高麗神社を参拝されたほか、巾着田曼珠沙華公園を散策。2日目は、深谷市内で近代日本経済の父・渋沢栄一翁に関わる施設を視察された。このご旅行が平成最後の来県となった。

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