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豊富な運動量と突破力が光る昌平・プロップ釜谷 |
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力強い前進で攻撃の核となる深谷・フッカー森 |
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準々決勝以降組み合わせ |
ラグビーの第98回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)最終日は17日、熊谷ラグビー場Aグラウンドで決勝を行い、第1シード昌平と第2シード深谷が戦う。優勝校が全国高校大会(12月27日〜来年1月7日・花園ラグビー場)の出場権を獲得。昌平は2年連続2度目、深谷は2年ぶり10度目の全国を狙う。
■2年連続3度目の決勝対決
両校の決勝対決は2年連続3度目で、過去の成績は1勝1敗。さらに今季の対戦も1勝1敗と、実力伯仲の両校が雌雄を決する決勝を展望する。
お互いにFW、バックスともバランスの取れた攻撃的なチームで、どちらが強みを出せるかが勝負の焦点。昌平は縦の強さに従来の展開力を加えた厚みのある攻撃が武器。深谷は堅実なFW戦と、機を見てバックスで取り切る柔軟な攻撃が特徴。ゲームメークや、要所でキックを有効的に使えるかも勝敗を左右する。
攻撃力のある両チームだが、守備にも穴はなくロースコアゲームになると予想。先制点はなんとしても欲しいところで、コンバージョンキックも確実に決めたい。キックの成否が、終盤になって重くのしかかる。
■FW
平均身長と平均体重は、昌平が168・8センチ、80キロ、深谷が175・6センチ、86・3キロ。深谷にやや分があるが、昌平はサイズの大きい相手と互角以上に渡り合ってきていて、数字だけでは判断できない。ブレークダウンの攻防は互角か。
昌平は、フッカー柳谷、プロップ釜谷、ロック石毛、坂本、フランカー斎藤の縦の強さは例年以上で、ディフェンスも強い。深谷はフッカー森のボールキャリーから、フランカー国松やナンバー8脇野の突破力を生かす。ロック松井、フランカー中沢のタックルは、相手の攻撃の芽を摘む。
■HB
縦と横をバランスよく使って攻撃を仕掛ける両チームにとっての生命線。状況に応じて、テンポや目先を変える修正力がポイントになる。
昌平は、ラグビーを熟知しているSH吉尾の指示が攻撃の要。ラインコントロールのうまいSO鳥居は視野が広く、自分で仕掛けることもできる。深谷はテンポよく球を出し、キックもうまく使えるSH野中と、堅実でパスもランも万能なSO工藤が担う。
■バックス
両校ともスピードと決定力があり、走らせたら危険。逆サイドにギャップを作らせず、ランナーがスピードに乗る前にいかに止めるかが肝心だ。
昌平は松村、藤田の両WTBに足があり、鈴木、張ケ谷の両CTBは縦への強さがある。FB村田は機転が利き、バックス攻撃の起点。深谷はWTB金川、CTB間瀬のほか、キレのあるWTB梅沢も速い。FB大屋は思い切りのいいランやキック、CTB野口は的確な指示を伝える声のカバーリングがある。
【過去5年対戦成績】
93回準決勝/深谷34―8昌平
94回決勝/深谷36―14昌平
95回対戦なし
96回準々決勝/深谷59―7昌平
97回決勝/昌平21―17深谷
【昌平の今大会戦績】
▽3回戦105―7所沢北
▽準々決勝64―0慶応志木
▽準決勝43―19立教新座
【深谷の今大会戦績】
▽3回戦113―0西武台
▽準々決勝19―7川越東
▽準決勝25―12浦和