2018年10月26日(金)

入浴女性が溺れ死亡、さいたまの老人ホーム 容疑の職員2人を書類送検 安全ベルト装着せず「大丈夫かと」

緑区老人ホームで入浴女性が死亡 職員2人書類送検

 さいたま市緑区の有料老人ホーム「イリーゼ浦和大門」で2016年12月、要介護5の女性入所者=当時(71)=が車いすのまま入浴できる機械浴槽で死亡した事故で、安全管理を怠ったとして、県警捜査1課と浦和東署の合同捜査班は25日、業務上過失致死の疑いで、当時介護担当職員の男性(30)=栃木県日光市=と介護主任の女性職員(49)=さいたま市岩槻区=をさいたま地検に書類送検した。

 書類送検容疑は16年12月、男性元職員が機械浴槽から離れて、入浴中の女性の介助を怠り、女性職員は浴槽に安全ベルトが装着されていないことの危険を知りながら是正措置を怠って、女性を溺れさせて死亡させた疑い。

 男性元職員は「今まで事故が起きたことがないから、少しくらいなら大丈夫だと思った」、女性職員は「職員にベルトを着けるよう指導しても言うことを聞いてくれないので、言っても無駄だと思って是正措置を講じなかった」と容疑を認めているという。

 同課によると、機械浴槽にはもともと腰と胸の位置に安全ベルトが装備されているが、胸のベルトは外されて倉庫にしまってあった。16年7月には業者の点検があり、「ベルトがない」と指摘があったが放置されていたという。

 入浴介助は通常職員4人で行っているが、当日は1人が休んだため3人で対応。他の入所者を介護するため、男性らは約5分、女性から目を離した。当時は機械浴槽と一般浴槽で入所者7人が入浴。職員らが入浴中に目を離すことは日常的にあったという。

 女性は病気で上半身の体勢維持が困難で、職員らが目を離した隙にお湯に漬かって溺死した。

 県は11年10月、県内で同様の事故があったため、入浴介助の安全確保に関する通知を発令し、職員に周知を徹底するよう指示していた。

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