2018年1月16日(火)

<上尾入札汚職>前市長と前議長、起訴内容認める 地裁で初公判、予定価格などの漏えい経緯が明らかに

 上尾市発注のごみ処理施設業務を巡る汚職事件で、官製談合防止法違反罪などに問われた前市長島村穣被告(73)と、あっせん収賄罪などに問われた前市議会議長田中守被告(72)ら3人の初公判が16日、さいたま地裁(守下実裁判長)で開かれ、起訴内容についていずれも「認めます」と述べた。公判の中では、予定価格などの漏えいに至った経緯が明らかになった。

 贈賄罪などに問われたさいたま市の設備管理業者「明石産業」社長の被告(82)も起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、社長の被告が同市のごみ処理施設「西貝塚環境センター」の運転管理業務を落札するために、島村被告らを接待して便宜を図ってもらおうとしたと指摘。議会での発言力や島村被告に影響力がある田中被告に近づき、2011年から接待を繰り返し、島村被告との関係も深めていったという。

 社長の被告は、12年の同業務の入札でも田中被告を接待し、予定価格などの情報提供を受けたが、不十分だったため落札できなかった。島村被告を直接接待するようになり、15年2月実施の同業務を落札したが、審査で不合格になり、受注できなかった。

 その後、同施設のペットボトル処理業務の最低制限価格を引き上げた上で、価格漏えいの働き掛けを強めるようになった。島村被告と田中被告に対して、同社に落札させて受注させるなどの趣旨の誓約書を署名させたという。

 社長の被告は16年12月から昨年1月、さいたま市内のホテルで、田中被告に予定価格などを教えてもらえるよう島村被告に働き掛けてほしいと申し入れた。島村被告の入院する日高市の病院で、島村被告から最低制限価格など記された封筒を受け取った。

 島村被告は社長の被告から現金60万円を受け取ったとする受託収賄罪でも起訴されているが、次回公判で審理される。

 起訴状によると、島村被告は昨年1月、同施設のペットボトル処理業務の一般入札で、社長の被告に予定価格などを漏らし、公正な入札を妨害したとされる。

 田中被告は16年12月〜昨年1月、社長の被告から予定価格などを教えるよう島村被告に働き掛ける旨の請託を受け、見返りとして現金50万円を受け取ったとされる。

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