2017年10月20日(金)

<九条俳句訴訟>原告女性も控訴へ さいたま市との協議、最後まで平行線「憤りを感じる」

九条俳句訴訟について、さいたま市担当職員(右側)との話し合いに臨む原告ら=20日午後、さいたま市大宮区

 さいたま市大宮区の三橋公民館で活動する句会会員が詠んだ俳句「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の同公民館だよりへの不掲載は違法として、さいたま地裁が市に慰謝料5万円の支払いを命じた判決を受け、原告らは20日、俳句の掲載や再発防止などについて同区内で市と話し合いを行った。市側から控訴の方針について説明を受けた原告側は「掲載を求めたが、市側の対応を受けて控訴を決めた」と再度争う姿勢を示した。

 前日の19日に控訴方針を市議会に報告していた市は20日、控訴の同意を求める議案を市議会に提出。市議会は同日夜、賛成多数で同議案を可決した。27日までに控訴する。

 話し合いに出席したのは原告側が原告女性(77)をはじめ、市民や弁護士ら約10人、市側は竹居秀子生涯学習部長ら市教委職員。市側は原告側に改めて控訴方針を説明し、控訴する理由として、判決文の(1)思想、信条を理由として不公正な取り扱いをした(2)不公正な取り扱いで原告の期待権を侵害した―の部分を不服とした。

 原告側からの「なぜ俳句を掲載しなかったのか」との質問に、市側は「当時、世論を2分する内容だった。掲載するかどうか、公民館だよりの編集権は公民館にある」などと一貫して主張。「控訴までに掲載を再検討する猶予はないのか」との原告側の質問に対し、市側は「ない」と答えるなど、話し合いは最後まで平行線をたどった。

 話し合い後、原告女性は「市側の主張は3年前とまったく同じ。2年4カ月の訴訟は何だったのかと憤りを感じる」と話した。

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