2017年2月1日(水)

急に女性差別批判…埼玉の五輪ゴルフ会場に逆風 正会員が男性限定で

取材に応じる霞ケ関CCの木村希一理事長(右)と立原雅夫公益委員長=31日午後、県議会議事堂

 2020年東京五輪のゴルフ競技が行われる霞ケ関CC(埼玉県川越市)に対し、逆風が吹いている。定款の細則で正会員を男性に限定しており「女性差別」との批判が相次いでいるためだ。国際オリンピック委員会(IOC)から改善要求が出され、31日には安倍晋三首相が疑問視する発言をし、丸川珠代五輪相も早期改善を求めた。しかし、定款などを提出してIOCの承認を受け会場に決まった霞ケ関CCの木村希一理事長は、「急な話で大変困惑している」と突如湧いた見直し問題に困惑を隠せない。

■「五輪憲章に抵触」

 発端は小池百合子都知事の発言だった。1月13日の記者会見で「この時代に女性が普通にプレーできないのは違和感を感じる」と批判。霞ケ関CCは現在、約1200人の正会員が男性に限定され、平日は女性もプレーが可能だが、原則として日曜日はプレーできない。

 さらにIOCが性別を含めてあらゆる差別を禁じた五輪憲章の原則に抵触するとし、大会組織委員会に改善を求める文書を出した。

 31日には安倍首相が参院予算委員会で「そこ(霞ケ関CC)で五輪を開くというのはどうかという意見があるのは当然だ」と述べ、丸川五輪相もIOCから改善要求が出た問題を受け「できるだけ早く判断してほしい」と早期の改善を要望した。

■会員と対応協議へ

 木村理事長は同日、上田清司知事や県議会の宮崎栄治郎議長を表敬訪問。訪問は非公開で行われ、東京五輪に向けた準備状況などを説明したという。表敬後に報道陣の取材に応じた木村理事長は「(会場選考の)当初はそのような話はなく、そのままでいいから(五輪会場に)貸してほしいという話だったので了承した。選考段階で定款などを提出し、これまで指摘や問題提起はなかった」と突如の批判に困惑する。

 日本ゴルフ協会は同日付で、見解を発表した。「現在212人の女性会員(週日会員)が在籍し、待遇や施設利用について女性会員からのクレームはなく、1999年には日本女子オープンが開催されるなど女性プレーヤーに十分に門戸は開放されていると理解している」と強調。利用が正会員に限られるのは日曜・祝日の半分程度で、営業日の9割は女性もプレーが可能であることなどに触れ、「女性差別」はないことを強調している。

 ただ、女性会員問題への批判が続けば、ゴルフ会場の変更を求める声が強まる可能性もある。上田知事は同日の定例会見で、霞ケ関CCに判断を委ねる考えを示した上で「こうした声があることを霞ケ関CCの経営者や会員がどう受け止めるかだと思う」と指摘。木村理事長も「これから会員の皆さんと協議していく問題」と検討する考えを示した。

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