2016年3月20日(日)

「一曲一曲かみしめて」ピンキッシュ、27日加須で最後のライブ

ラストライブのタイトル「いちごいちえ」に合わせ、両手で「1」と「5」をつくるPinkishの(左から)湯本葵さん、中里春菜さん、西浦真央さん

 加須市(旧大利根町)でデビューしてから13年半。ご当地アイドルの草分け的存在「Pinkish(ピンキッシュ)」が、大きな節目を迎える。突然の活動休止宣言から3カ月。今月27日に地元・加須市旗井の「アスタホール」で最後の単独ライブを行う。リーダーの中里春菜さん(24)は「一曲一曲をかみしめて歌いたい」と話した。

 17日夜、久喜市鷲宮中央1丁目の事務所兼スタジオに顔をそろえたメンバー3人の表情は普段と変わらない。ラストライブまで残すところ10日となったが、まだ実感が湧かない様子だ。

 Pinkishは2015年を「勝負の年」と位置付け、2度の単独ホールライブに、多種多様なアイドルとしのぎを削るコンテストへの出場など精力的に動いた。果敢に挑戦した結果、春菜さんは「これ以上やっていけるのか。この仕事で食べていけるのか不安が芽生えた」と話す。

 メンバー最年少の湯本葵さん(22)は今春大学を卒業。西浦真央さん(23)は昨年1月に国家試験を受験している。社会福祉士、保育関係、語学…。各自の関心事に違いはあれど、3人は自らの将来を意識する20代前半という転換期を迎えていた。群雄割拠のご当地アイドル界で、立ち位置を確立するのもたやすいことではない。

 メンバーとして、春菜さんは13年、真央さんと葵さんは7年近く活動した。正統派の歌唱にダンス、MCとバランスが取れ、所属事務所「ZERO―9」の石川茂樹社長(55)は常々「今の3人はグループの完成形」と語っていた。一方で真央さんが「仮に自分が辞めたら、Pinkish自体がなくなってしまう」と言うように、個々が背負う重圧は大きくなっていた。

 アイドルコンテスト後の昨年9月、メンバー間で話し合いが持たれ、出した答えが「活動休止」。この提案にスタッフ側が示した見解は「解散」だった。意見は割れたが、13年半続いたPinkishの看板を簡単には下ろせない。今後のあらゆる可能性を残そうと、グループ名は存続させることになった。

 27日のライブタイトルは「いちごいちえ」。グループ名の由来となる「イチゴ」と「一期一会」をかけた。13年半の歴史で出会った人たちに感謝を伝えようと名付けた。

 ラストライブまであと7日。葵さんは「全身全霊、全てを出し切りたい。思いを受け止めてほしい。悲しい涙じゃなくて、ありがとうの涙を流したい」と前を向いた。

 問い合わせは、「ZERO―9」(電話0480・72・6269)へ。

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