2015年10月9日(金)

9市町のみ…県警と防災無線の協定など結ぶ市町 6人殺害事件で議論

県議会の警察危機管理防災常任委員会で答弁する県警の貴志浩平本部長=8日

 県警が防災無線の運用で協定や覚書を結んでいる自治体は7市2町にとどまっていることが8日、県議会警察危機管理防災常任委員会で明らかになった。防災無線をめぐっては、熊谷市の6人殺害事件で不審者情報が流されず、犯罪発生時の情報提供の在り方をめぐって議論が起きている。

 岩崎宏委員(自民)が「防災無線について自治体とマニュアルを作ってもらう必要がある」と発言したことを受け、県警の北沢一浩生活安全部長が答弁した。

 県警生活安全企画課によると、県警と協定を締結しているのは所沢、飯能、狭山、入間、日高市の5市。覚書を結んでいるのは越谷、深谷市、杉戸、宮代町の4市町。協定や覚書では重要犯罪などが発生した際、防災無線を含めた対応策が定められているという。

 熊谷の事件では、熊谷市に対して防災無線による住民への注意喚起を依頼したとする県警の発表に対し、熊谷市が「事実ではない」と県警に訂正を求めるなど両者の主張に食い違いがあった。北沢生活安全部長は「熊谷市教育委員会への電話連絡の中で防災無線の依頼をしたが、熊谷市の方に伝わっていなかった。私どもとしては当然、文書でやるべきだった。今後の教訓にしたい」と述べた。

 同委員会では、朝霞市で起きた現職警察官による殺人事件についても報告された。貴志浩平本部長は「殺人事件で警察官が逮捕されるという県警史上、例を見ない不祥事。2月定例県議会で不祥事の再発防止を求める決議がなされ、組織を挙げて対策に取り組む中で、このような事案を発生させ痛恨の極み」とあらためて陳謝した。

 熊谷6人殺害事件については「事件が発生するに至った経緯も含め、事案の全容解明に向けて全力を尽くしている。しっかりと教訓事項を抽出し、公安委員会に報告するとともに公表も行う。今後の情報発信活動や警察活動に生かしていく」と述べた。

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