2015年9月17日(木)

<熊谷6人殺害>県警、市に不審者情報を提供せず 市「不安あおる」

 熊谷市見晴町と石原で6人が殺害された事件で、ペルー人容疑者による住居侵入事件に関し、県警から熊谷市に不審者情報の提供が行われていなかったことが17日、市などへの取材で分かった。市安心安全課は「警察と密に連携できず、必要な情報が得られなかった」としている。

 市によると、子どもへの声掛けなどの不審者情報は警察や学校を通じて寄せられ、その情報を基に市が防犯メールや防災無線を活用して市民に注意を呼び掛けている。

 住居侵入事件は見晴町事件が起きた前日の13日に発生している。埼玉新聞の取材に同課と市教育委員会は「警察側から外国人の不審者情報は寄せられなかった」と答えた。県警は情報提供をしなかった理由について「泥棒などではでなく、一般的に周知する事案ではなかった」と説明。ただ、付近の警戒には当たっていたという。

 市教委は見晴町事件を受けて15日から、児童の安全確保のため複数登下校などを始めた。一方、同課は「情報不足の中、市民の不安をあおるのはよくない」との理由から、特別な措置は講じなかったという。担当者は「手口から怨恨(えんこん)による犯行と捉え、犯人が潜伏していることを考慮しなかったのも大きな反省点」としている。

 事件を受けて熊谷市の富岡清市長は「何の罪もない市民6人が犠牲となり、強く憤りを感じています。お亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、残されましたご遺族に対し、心からお悔やみ申し上げます」とコメントした。

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