2015年6月18日(木)

出産女性が植物状態に…夫が提訴 陣痛促進剤訴訟、初の弁論

 狭山市の金村産婦人科クリニックで出産しようとした所沢市に住む保育士女性(30)が陣痛促進剤を不適切に使用され脳出血を起こし植物状態になったなどとして、女性の夫らが運営元の医療法人と医師を相手取り、治療費など総額約2億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回弁論が18日、さいたま地裁(高野輝久裁判長)で開かれた。

 訴状によると、女性は昨年4月10日、同クリニックで長女を出産する際に、陣痛促進剤を投与された。転院先で帝王切開をして長女を出産したが、女性は植物状態になった。

 原告側は、陣痛促進剤を投与された女性が、激しい頭痛やけいれんなどの異常症状を起こしたのに、医師は投与を中止せず、血圧や脈拍数の測定を怠ったなどと主張。陣痛促進剤を定めた日本産婦人科学会のガイドラインにも違反していたとしている。

 一方、法人側は答弁書で「原告側の請求をいずれも棄却する」と争う姿勢を示している。同クリニックは取材に対し、「適正な医療を行い、ガイドラインにも反していない。今後の裁判で明らかにしていく」としている。

 閉廷後に取材に応じた女性の夫(32)は「今も妻はベッドで寝たままだ。妻と共に幸せな家庭を築きたかった。家族が前を向いていくために、裁判を起こすことに決めた。真実を明らかにしてほしい」と訴えた。

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