2015年4月22日(水)

使って残す熊谷弁 雑貨店の水野さん、会話調の手拭い発売

「熊谷弁手拭い」を広げる「ウッドコテージ」社長の水野幸作さん=熊谷市宮町

 「みしめっけーれ」(真剣にやれ)「いぶってるなあ」(怒ってるなあ)―。

 熊谷市宮町の雑貨店「ウッドコテージ」は、地元の方言を集めた「熊谷弁手拭い」を発売した。失われつつある郷土の言葉を後世に残そうと製作。会話調で紹介し、方言の訳は併記していない。

 考案した社長の水野幸作さん(59)は「どんな意味か探りながら、実際に熊谷弁を使ってみてほしい」と呼び掛けている。

 熊谷弁は県北部の中山道沿いに伝わる方言の一つ。熊谷で生まれ育った水野さんは幼いころから慣れ親しみ、標準語だと信じ込んでいた。

それが覆されたのは20歳前後、東京に住んだ3年間。周りから「なまりがひどい」と指摘され、方言だと気付いたという。

 特徴について、「厳しい気候のせいか荒っぽさが目立つが、『何やるん?』(何やるの)といった柔らかい表現もあり両極端」と語る水野さん。しかし、最近は耳にする機会が減り、"死語"になってしまった言葉も多い。そこで持ち運びに便利な手拭いを通じて普及を図ろうと考えた。

 記憶をたどり、両親や友人にも話を聞き、熊谷弁を集めた。そのうち約30語を縦34センチ、横90センチの手拭いに収めている。

 「車がぬかるみでいこんじゃったい」(車がぬかるみにはまってしまった)「ちょっと押っぺしてくれ」(ちょっと押してくれ)といった例文にイラストも。熊谷の代表的な名所「熊谷八景」の中から「池亭秋月」「稲荷木夜雨」の2図も描かれている。

 手拭いは1枚千円。1枚では熊谷弁を紹介しきれず、第4弾まで計画している。水野さんは「お土産にもうってつけの手拭い。地方を訪れた際、お互いの方言で会話が膨らむきっかけになれば」と話している。

 問い合わせは、ウッドコテージ(048・524・6254)へ。

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