2015年3月25日(水)

新座市教委、「慰安婦」展開催を認めず 市民団体が抗議文

市民団体が「慰安婦」展の開催を計画し、新座市教委に使用許可を求めている市複合施設「ふるさと新座館」

 新座市教育委員会が「慰安婦」に関するパネル展を市施設ロビーで開催しようとした市民団体に対し、不許可として使用を認めていなかったことが25日までに分かった。市民団体は近く市教委に抗議文を提出する考えを示している。

 1月22日、市民団体「にいざジェンダー平等ネットワーク」(会員20人)が公民館や農産物直売センター、ホールなどを備えた複合施設「ふるさと新座館」1階ロビーで「中学生のための『慰安婦』展」開催に向け施設の使用許可を申請。市側の要請でチラシなども提出したが、2月10日、市の要領で不許可対象となる「啓発的な事業」に該当するとして不許可の回答を受けた。

 同ネットは3月18日、回答を不服として、市教委に不許可撤回を求める請願書を提出。しかし、市教委は24日の定例会で、全会一致で同請願を不採択とし、再び施設使用を認めなかった。

 同ネットによると、予定していた展示開催期間は3月27日〜4月7日。「慰安婦ってどういう人?」などのQ&Aを交え、顔写真など計13枚の展示を予定していた。同ネット共同代表の谷森桜子さんは「中学生にも分かるように、女性の人権を解説するのが目的。市教委が示した使用要領は市庁舎にある別ギャラリーのもので、同施設は対象外。不許可にする理由がなく納得できない」と話し、近く市教委に抗議文を提出する考え。

 市教委は同ロビーについて、「ホールや直売所などに向かう通路的な空間。本来、特定の利用に貸し出すスペースではない」と強調。金子広志教育長は「『慰安婦』は世論を二分している。中学生に向けたアピールについて市教委として判断した」と話した。

 同展に資料提供する予定だったNPO法人の運営団体「女たちの戦争と平和資料館」(東京都)の池田恵理子館長は「10年近く、全国に100回弱は資料を貸し出してきたが、はっきり展示を拒否されたのは初めて。残念でならない。近年、『慰安婦』という言葉だけにおびえた萎縮、自主規制が目立つ」と強い懸念を示している。

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