2015年2月18日(水)

「和牛商法」被害者狙う 詐欺未遂容疑の男8人を逮捕/上尾署

東京都港区の拠点から押収されたパソコンや携帯、被害者名簿など=18日、上尾署

 「和牛預託商法」の投資詐欺被害者に損失金の返還をかたって現金をだまし取ろうとしたとして、県警特殊詐欺総合対策本部と上尾署は18日までに、詐欺未遂の疑いで、東京都豊島区池袋1丁目、職業不詳岡田泰容疑者(36)ら県内や都内に住む20〜40代の男8人を逮捕した。県警は同容疑者らが拠点としていた東京都港区六本木3丁目の雑居ビル1室を捜索、5千〜6千人分の投資詐欺の被害者名簿やノートパソコン7台、マニュアル本などを押収した。

 同本部は昨年10月から今年1月にかけて、1都1道12県で和牛商法の被害者を狙う同様の犯行を15件確認している。被害金額は少なくとも1億円以上に上るという。

 逮捕容疑は共謀して1月中旬、和牛の飼育に出資すれば配当が得られるとうたった和牛商法の被害者の無職女性(66)=東京都武蔵野市=に「4千円の手数料を払えば出資金が返還される」などとうその電話をかけ、虚偽の書類を郵送、現金をだまし取ろうとした疑い。

 県警によると、昨年夏、上尾署に詐欺容疑の情報が寄せられ、県警が捜査していた。岡田容疑者ら8人はいずれも損失金の返還を装った電話をかける「かけ子」を担当。港区や豊島区など都内の雑居ビルを転々とし、昨年9月ごろから六本木のビルを拠点に、過去の投資詐欺の被害者を狙い犯行を行っていたとされる。

 県警は岡田容疑者らが装った会社から送付されたとみられる宛先不明の封書約900通を確認。同容疑者らが数百通の書類を郵便ポストに送付する姿を目撃するなど、行動確認などで8人を特定した。

 捜査関係者によると、名簿はA4判で名前や電話番号などが並び、投資会社「ワールドオーシャンファーム」(破産)によるフィリピンでのエビ養殖事業、カレー店チェーン運営会社「バルチック・システム」(解散)による重油輸入ビジネスをかたる投資詐欺事件の被害者もリスト化されていたという。

 県警は同様の手口で、エビの養殖やカレー開発の事業で投資金を回収できなかった被害者らも狙われている可能性があるとみて捜査。被害者名簿の入手経路や名簿を作成した人物についても調べている。

 県警は岡田容疑者ら8人の認否を明らかにしていない。

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