2015年2月18日(水)

東電原発集団訴訟、避難男性が意見陳述 「当たり前」奪われた

 東京電力福島第1原発事故で避難生活を余儀なくされ、福島から県内に避難してきた被災者13世帯46人が国と東電を相手取り、慰謝料など計約5億8千万円の損害賠償を求めた集団訴訟の第4回弁論が18日、さいたま地裁(脇由紀裁判長)で開かれた。

 意見陳述で、避難区域外から県内に自主避難している50代男性は「マイホームを持ち、働く場所もあることが当たり前だった生活を、原発事故により奪われた」と悔しさをにじませた。

 男性は原発事故直後に自宅の放射線を測定。「数字は驚くほど高濃度で測定不能ということで、ブザーが鳴った」と振り返った。原発事故が原因で男性と長女は仕事を失った。依然として自宅は高濃度の放射線で汚染されているという。男性は「住宅ローンも残され今後の生活は不安だらけだ」と語った。

 男性は、避難先での生活で、家族が精神的苦痛を強いられている実態を打ち明けた。福島ナンバーの車を見た母親が子どもに「離れなさい」と言って慌てて逃げたり、何度も車であおられたなどの体験を挙げ、「原発事故のために、苦しいことを何度も経験させられながらも、生き延びるためにこれまで必死で耐えてきた」と心情を語った。

 福島原発事故で県内避難者による集団訴訟は、昨年3月第1次提訴が行われ、今年1月第2次提訴で7世帯30人が加わった。

購読申し込み 携帯サイト