2015年2月15日(日)

所沢エアコン住民投票、市民グループが勝利 投票率低調31%

 所沢市で15日、航空自衛隊入間基地の航空機騒音を解消するため、市内29小中学校の防音校舎にエアコンを設置することの賛否を問う住民投票が行われた。即日開票の結果、賛成票が反対票を上回り、住民投票条例の制定を直接請求した大原隆広さん(44)ら市民グループが、設置を中止した藤本正人市長に勝利した。今回は市民の多数意見を知るための「諮問的住民投票」で法的拘束力はないが、市民の審判に対し、政治的に敗れた藤本市長がエアコン設置反対の方針を続けるか注目される。

 条例は、過半数を得た賛否いずれかの意見が投票資格者総数の3分の1を超えた場合、市長に「結果の重みを斟酌(しんしゃく)しなければならない」と求めているが、投票率は31・54%(男31・20%、女31・88%)だった。

 同市立47小中学校のうち入間基地の航空機騒音の影響がある29小中学校は防音校舎になっている。市は2006年、3校にエアコンを先行整備する方針を決め、11年には1校に設置。しかし、11年10月に初当選した藤本市長は「便利さや快適さを最優先する生き方は再考すべき」として設置を中止した。

 これに反発した大原さんら地元の保護者や住民は「航空機騒音から教育環境を改善して学習権を確保する」として昨年11月、エアコン設置の賛否を問う住民投票条例の直接請求を提出。12月市議会で条例案が可決された。

 藤本市長は「住民投票に足を運び市政に参加した市民に感謝申し上げる。投票結果についてはこれからその内容の分析などを行っていくが、これまで国内の自治体で実施された住民投票と比べると、決して高くはない投票率であったのが残念」とのコメントを出した。

 住民投票条例の請求者、関原明子さんらは「私たちは航空機騒音で学習が中断される子どもたちを守るため防音校舎とエアコンをセットで設置を要望していた。決してぜいたくなことではなく、市長には考え直してほしい。また、市民の皆さまには協力をいただき感謝したい」と話した。

 当日の投票資格者数は27万8248人(男13万7633人、女14万615人)で、投票者数は8万7763人(男4万2941人、女4万4822人)。

 【賛成】5万6921票 【反対】3万0047票 【無効】795票 (開票率100%)。

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