2015年2月11日(水)

「テロ標的に日本」認識を 佐々木氏、埼玉政懇で「イスラム国」語る

イスラム国の脅威について語る佐々木伸氏=10日、さいたま市大宮区の大宮ラフォーレ清水園

 埼玉政経懇話会の2月例会が10日、さいたま市内で開かれ、星槎大学客員教授で中東問題に詳しい佐々木伸共同通信客員論説委員が「世界を揺るがすテロ集団〈イスラム国〉の恐怖」をテーマに講演した。日本人ジャーナリストら2人が殺害されたとされるなど、一連のテロ行為を振り返り、「日本がテロの標的であるということが、ますます現実的になった」と述べた。

 佐々木氏は1972年、早稲田大学商学部を卒業後、共同通信社に入社。バグダッド、テヘラン特派員、中東各地の支局長を歴任した。外信部デスク、編集局長、大阪支局長などを経て同社顧問、客員論説委員を務めている。

 佐々木氏は講演で、「イスラム国」の実態について報告した。「イスラム国」の目的が、シリア、イラク、ペルシャ湾に至る一帯にイスラム原理主義国家を樹立することであると指摘した。「グローバリゼーションに適応し、サイバー技術を駆使したハイテク武装集団。軍人とテロリストが融合したハイブリット組織だ」と話した。

 米軍を中心とする有志連合による軍事行動については、「国際的包囲網を作ることに成功した」と評価。他方で市街地での地上戦の難しさや複雑な内戦が続くシリアの実態に触れ、泥沼化する可能性を示唆した。「国際社会は『イスラム国』との終わりのない戦争に踏み込んでしまった」と述べた。

 佐々木氏は今後の脅威として、「イスラム国」のテロの標的に日本を名指ししたことやアジアの武装集団が「イスラム国」を信仰している事例などを挙げた。海外の現地法人や個人旅行者が狙われる危険性などを示し、「地球上どこでもテロ行為に巻き込まれるということを認識してほしい」と警鐘を鳴らした。

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