2015年2月2日(月)

過激派テロ「教えに反する」 春日部のモスクでイスラム教徒

 過激派組織「イスラム国」を名乗る組織に後藤健二さん(47)とみられる男性が殺害される動画が公開されたことを受け、日本に住むイスラム教徒は「イスラム教の教えに反している」「誤った印象が広がってしまう」などと懸念を示した。

 春日部市の住宅街にあるイスラム教礼拝所「マスジド(モスク)」では1日、集会が開かれ、信者が次々と礼拝をささげた。信者らは立ち上がったり、ひれ伏したりしながら各々に祈りの言葉を唱えていた。

 礼拝所に訪れたパキスタン国籍の40代男性は「非常に残念。私たちは日本と仲良くしたいと思っているのに」と肩を落とした。犯行グループの行動については「イスラム教徒とは一切関係ない。イスラムの教えはテロや人殺しを許す宗教ではない」と怒りをあらわにした。

 「彼らはイスラム国という名を使ってテロを起こしている。私たちにとって、それはとても悲しいこと。イスラム教に対する間違った考えが広まらないか心配」。10代男性は不安そうな表情を浮かべた。

 礼拝には日本人の40代男性も顔を出した。

 男性は「過熱報道でイスラム教が誤った宗教と捉えられてしまっている。このままではイスラムに対する恐怖心だけが日本人に芽生え、敵対心が生まれてしまう」と指摘。その上で「今はイスラム教徒の観光客も増えている。先入観を取り払い、互いに交流してほしい」と願いを込めた。

 イスラム教礼拝所を管轄する春日部署や川越署、越谷署などは通常の業務に合わせ、礼拝所を重点的にパトロールするという。

 春日部署は「イスラム教徒への嫌がらせなどが起きないとは断言できない。何かあればすぐに対応したい」としている。

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