医師とピアニスト、二刀流目指して 大学生の双子デュオ「兄ーズ」ツアー
双子のピアニストの連弾デュオ「兄ーズ」が、12月にかけて全国ツアーを実施する。兄の山下順一朗と弟の宗一郎で結成、連弾ならではの「豪華で楽しい」演奏を得意とする2人は、医師を目指す大学生でもある。難病で寝たきりの生活を送る年の離れた弟の存在が、二刀流の原動力になっている。
幼少期からピアノの練習を始め、コンクールで実績を積んできた2人。大阪国際音楽コンクールの連弾部門で優勝し、2024年にプロデビューリサイタルを開いた。
双子とは言っても「性格も体格も全然違う」と声をそろえる。高音部を担う「プリモ」の宗一郎は「メロディーを歌わせるのが大好き」と話し、順一朗はその弟を「良い意味で自我が強い」と見る。低音部の「セコンド」担当の順一朗は「曲を支えリズムをキープするのが得意」で、宗一郎も「世界一合わせるのがうまい。僕限定で」と信頼を寄せる。
強みは「お互いに思っていることを遠慮なく100%で言える」(宗一郎)ことだ。大学の授業があった時も毎日の練習は欠かさない。音楽の方向性を巡ってけんかも頻発するが「すればするほど演奏がよくなる」(順一朗)と笑う。
2人が8歳の時に生まれた弟は、重症のてんかんである「大田原症候群」を患い、今も人工呼吸器を付けてベッドの上で過ごす。「弟のように生演奏を聴く機会が少ない人に音楽を届けたい」。小学4年から保育園や病院でのボランティア演奏を始め「自分だけでなく、お客さんに満足してもらう演奏の楽しさ」を知ったという。「医師になって弟の病気を治したい」との思いも湧き、猛勉強して大学に進学した。
クラシックからアニメ音楽まで、手がけるジャンルは幅広い。ツアーでは、兄ーズの代名詞ともいえる竹内まりやの「いのちの歌」の編曲や、自作の「Circle」などを披露する予定。「歌を聴いているような演奏がしたい」(宗一郎)、「高水準な演奏で、お客さん全員に楽しんでもらいたい」(順一朗)と意気込んでいる。
ツアー日程は以下の通り。10月18日長野・軽井沢大賀ホール、11月1日栃木県教育会館、25日東京・第一生命ホール、12月5日福岡・FFGホール、27日兵庫県立芸術文化センター












