埼玉新聞

 

【連載】埼玉発・企業トップが語る成長戦略 富岡食品・冨岡宏臣社長インタビュー後編 栃木県の新工場近くに直営店出店を計画 社員が生き生き輝ける職場に

  • インタビューに答える富岡食品の冨岡宏臣社長=深谷市東大沼の富岡食品本社

    インタビューに答える富岡食品の冨岡宏臣社長=深谷市東大沼の富岡食品本社

  • 富岡食品が展開しているいなり寿司専門店「富ばあちゃんのいなり本舗」=深谷市深谷

    富岡食品が展開しているいなり寿司専門店「富ばあちゃんのいなり本舗」=深谷市深谷

  • 富岡食品が原料と味にこだわり開発・製造している商品(富岡食品提供)

    富岡食品が原料と味にこだわり開発・製造している商品(富岡食品提供)

  • インタビューに答える富岡食品の冨岡宏臣社長=深谷市東大沼の富岡食品本社
  • 富岡食品が展開しているいなり寿司専門店「富ばあちゃんのいなり本舗」=深谷市深谷
  • 富岡食品が原料と味にこだわり開発・製造している商品(富岡食品提供)

 大豆加工品を製造販売する富岡食品(深谷市東大沼)は、1926年(大正15年)4月に創業した老舗企業だ。100周年という大きな節目を迎え、次の100年に向けた新たなスタートを切ったいま、冨岡宏臣社長に今後の戦略を聞いた。

 ―新工場を栃木県足利市に開設する理由は。

 「交通アクセスの良さが最大の理由だ。深谷市の本社工場からも車で1時間程度と比較的近い。すでに栃木県佐野市に工場を展開していることも、足利市を選んだ大きな要因だ」

 ―新工場の生産能力は。

 「工場の詳細な設計はこれからだが、大規模な工場となる。現在、主力の油揚げを4工場合わせて日産50万枚生産している。新工場単体でこれと同規模の生産能力を持たせる予定だ」

 ―海外市場での展開については。

 「現在の海外売り上げは全体の5%程度にとどまっている。しかし、大豆食品への注目度が高まっている東南アジアを中心に注力していく。10年後には海外の売上比率を20%まで引き上げたい」

 ―消費者向けの取り組みは。

 「BtoC(消費者向け)展開として直営店の『富ばあんちゃんのいなり本舗』と『富じいちゃんのがんも屋』を運営している。『富ばあちゃんのいなり本舗』はいなり寿司をもっと身近に感じて食べる機会をつくるという思いで立ち上げた。日本の伝統食でもあるいなり寿司の新たな魅力を幅広い世代に発信していきたい。店舗でお客さまの生の声を聞き、それを商品づくりに還元することは、BtoB(企業間取引)事業の発展にも直結している」

 「今後も直営店の展開には力を入れ、栃木県足利市の新工場近くにも新店舗を開業したい」

 ―経営者として最も大切にしていることは何ですか。

 「社内の風通しを良くし、社員一人ひとりが主体的に働ける環境づくりを何よりも大切にしている。社員が生き生きと輝ける職場でなければ、企業の成長はない。現在では現場からの改善提案が年間200件も寄せられており、自発的な組織文化が育っている」

 ―どのような企業を目指しますか。

 「私たちが目指すのは社員、お客さま、そして地域社会から愛され続ける企業だ。これからも富岡食品にしかつくれないもの、お客さまの記憶にも残る美味しさを徹底的に追求していきたい」

【企業概要】株式会社富岡食品…本社・深谷市東大沼229‐1。1926年4月に創業。資本金は5000万円、従業員数は211人(2026年8月末現在)。事業内容は、大豆加工品を製造販売。自社商品を販売する直営店「富ばあちゃんのいなり本舗」と「富じいちゃんのがんも屋」を深谷市内に展開する。

【埼玉県の経済をけん引する企業トップに焦点を当てた、新インタビュー連載「埼玉発・企業トップが語る成長戦略」がスタート。毎週火曜日と金曜日の週2回、電子版で配信する。激変する経営環境のなかで、いかにして次の成長カーブを描いているのか。最前線で舵を取る経営者の戦略に迫る】

=埼玉新聞WEB版=

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