IT業界から転身 東毛呂駅前にクラフトビール醸造所が開業 特産ゆず使った開発や直営店オープンで地域の新拠点へ 埼玉県毛呂山町「ウィンターランドブルワリー」
毛呂山町の東武越生線「東毛呂駅」前に誕生したクラフトビール醸造所「ウィンターランドブルワリー」。6月5日に川越税務署(川越市)からビール(発泡酒)の製造免許が交付され、本格的に醸造を開始した。代表の野呂正孝さん(60)は大のビール好きが高じて長年勤めてきたIT業界から転身。醸造用タンクのある部屋の隣にはビールに合う料理が味わえる直営の飲食店も建設し、「町の新たな魅力発信拠点にしたい」と意気込んでいる。
■年間6千リットル分を製造
醸造所では主に海外産の麦芽とホップを使い、ペールエール、黒ビール(スタウト)、ヘイジーIPA、ピルスナーの4種類を醸造する。緻密な設計図(レシピ)に基づいた再現性の高いビール作りは「まるでIT機器のよう」と野呂さん。仕込みからたる詰めまでに要する時間は約3週間で年間計6千リットル分の生産を計画している。
先月6日には初めて仕込んだペールエールが完成し、たる詰め作業が行われた。黄金色に透き通ったビールをテイスティング用のグラスに注ぎ、のど越しや風味を確認する野呂さん。起業を決意してから約3年、思いを込めた試作品を手に「100点満点中70点、まだまだ改善点がある」と笑顔を浮かべた。フルーティーな香りを引き出す多めのホップがイメージ通りにはまった。
■ゆず、和紅茶ビールも
ブームとも言える昨今のクラフトビール人気の中、後発企業が生き残るためには「地産地消と地域密着が鍵」と話し、毛呂山町の特産品「桂木ゆず」や横瀬町の「和紅茶」を用いたクラフトビールの開発にも意欲を見せる。「埼玉ならではのオリジナリティーで自治体のふるさと納税の返礼品などにも選ばれたい」と夢は膨らむ。
安定したIT企業での地位を捨てての転身に「最初は反対したんですよ」と冗談交じりに笑う妻の三恵子さん(60)。それでも日々夫婦で過ごす時間が増えて笑顔が絶えない。
目下、今月中のオープンに向けて飲食店(最大席数10席)の準備も急ピッチで進む。店内ではビールに合う料理の提供を考えている。所在地は、毛呂山町岩井東2の6の2。東武越生線東毛呂駅から徒歩2分。
問い合わせは、ウィンターランドブルワリー(電話090・8345・9545)へ。











