埼玉新聞

 

10代男性が死亡、2人が重体…小児医療センターの事故、調査委員会が報告書 使用されない薬の混入、原因特定は困難 再発防止策は「過失、故意に対応」 中止している髄腔内注射や患者の受け入れは

  • 県立小児医療センター=中央区

    県立小児医療センター

  • 【地図】さいたま市中央区

    県立小児医療センターのある、さいたま市中央区の位置

  • 県立小児医療センター=中央区
  • 【地図】さいたま市中央区

 埼玉県立小児医療センター(さいたま市)で白血病患者5人が抗がん剤の髄腔内注射後に神経症状を発症し、うち1人が死亡、3人の髄液から髄腔内注射に使用されない「ビンクリスチン」が検出された問題で、第3回医療事故調査委員会が27日にさいたま市内で開かれ、再発防止策と報告書を取りまとめた。同センターは家族や国への報告後、報告書を公表する方針。

 同センターによると、委員会は午後4時から同6時41分まで非公開で行われ、オブザーバーとして同席した岡明病院長が終了後に会見を開き、概要を説明した。昨年11月11日以降、実施を中止している髄腔内注射や患者の受け入れに関し、岡病院長は「報告書に基づいて手順を踏んで、ご理解をいただいた上で再開したい」と述べるにとどめた。

 岡病院長によると、混入の原因特定は困難であるが、再発防止策が過失および故意のいずれの可能性にも対応し得るとの意見が出た。岡病院長は「(再発防止策は)過剰という意見もあり、逆に負担となる可能性もあるので、外部の調査結果を踏まえて見直しを適宜行うことは必要という意見はあった」と述べた。

 小児医療センターを巡っては、2025年1月以降に抗がん剤の髄腔内注射を受けた患者5人が神経症状を発症し、うち10代男性が死亡、別の患者2人が重体となった。同センターは事件と事故両面の可能性があるとして、26年3月10日に県警へ届け出た。同11日に記者会見で事案を発表。同24日に医療事故調査・支援センターに報告し、制度に基づく事故調査委で議論が行われていた。

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