埼玉新聞

 

毎年大好評…ウナギ弁当に笑顔 さいたまで「浦和うなぎまつり」 イベント継続に苦渋の決断、物価高で500円値上げも…2500食分が完売 大勢の来場者、伝統の味を堪能

  • ウナギの調理を披露する「浦和のうなぎを育てる会」のメンバーら

    ウナギの調理を披露する「浦和のうなぎを育てる会」のメンバーら=23日午前、さいたま市役所前

  • 【地図】さいたま市浦和区(背景薄緑)

    さいたま市浦和区の位置

  • ウナギの調理を披露する「浦和のうなぎを育てる会」のメンバーら
  • 【地図】さいたま市浦和区(背景薄緑)

 浦和名物のウナギをPRする、第23回「さいたま市浦和うなぎまつり」が23日、浦和区常盤の市役所東側広場・南側駐車場で開かれた。地元ウナギ職人による調理実演や弁当の限定販売のほか、市内土産品の出店、ステージショーなど、地域連携によるさまざまな催しを実施。大勢の来場者が炭火焼の香ばしい匂いに包まれた会場で伝統の味と風土を堪能した。

 江戸時代から中山道の宿場町「浦和宿」を訪れる行楽客らに振る舞われてきた浦和のウナギは、大宮の盆栽、岩槻の人形と共に市の伝統産業に指定されている。市内のウナギ料理店でつくる協同組合「浦和のうなぎを育てる会」が主体となって毎年うなぎまつりを開催し、伝統食の魅力発信と継承につなげている。

 同会メンバーの技を結集したウナギ弁当は、毎年大好評で売り切れ必至だが、近年の物価高の影響で資材関係の仕入れに苦慮し、今年は以前より500円値上げした1個2500円で販売。同会事務局長の大森克敏さん(55)は「これまで価格交渉などメンバー同士で努力を重ね、低価格を維持してきたが、今後のイベント継続を考えると苦渋の決断だった」と説明する。

 今回用意したウナギ弁当の前売りチケットは若干売れ残ったが、当日券売り場には順調に列ができ、用意した計2500食分は完売した。大森さんは「値上げは仕方ないと、理解していただける方が多く、安心した。うなぎまつりは地元職人だけではなく、市や企業など地域連携で伝統産業を守り、後継者育成につなげていくことが目的なので、ウナギ職人を志す地元の若者を増やすためにも継続していきたい」と思いを語った。

 生後7カ月の子どもを連れて来場した浦和区の長沢栄一郎さん(54)は、会場のベンチでウナギ弁当を食し、「小さい頃から親しみがあるので、浦和のウナギは別格。来年は子どもにも味あわせてあげたい」と笑顔で話した。

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