埼玉新聞

 

【J2大宮】可能性は無限大 MF津久井選手インタビュー

  • 2025シーズン途中から加入し、チームの躍進を支えた大宮の津久井匠海=2025年11月23日、NACK5スタジアム大宮

    2025シーズン途中から加入し、チームの躍進を支えた大宮の津久井匠海=2025年11月23日、NACK5スタジアム大宮

  • プロの世界で戦う強い覚悟と意志が自分を動かしていると語る

    プロの世界で戦う強い覚悟と意志が自分を動かしていると語る

  • 2025シーズン途中から加入し、チームの躍進を支えた大宮の津久井匠海=2025年11月23日、NACK5スタジアム大宮
  • プロの世界で戦う強い覚悟と意志が自分を動かしていると語る

 J2復帰1年目の2025シーズン。新生大宮は、6位でJ1昇格プレーオフに進出した。チームの躍進を力強く後押ししたのが6月に完全移籍で加入した津久井匠海。左サイドから豊富な運動量と突破力を生かして、19試合で4ゴールを記録した。昨季のJ2優秀選手にも輝いた。JFL、J3、J2と段階を踏んで成長してきた23歳は今なお強い上昇志向を胸に抱く。年男として臨む今季の意気込みを語ってもらった。

■成長を求めて大宮へ

 ―2025シーズンを振り返って。

 「J3沼津からJ2水戸に移籍してカテゴリーを上げるチャレンジをした。水戸では開幕から出てここでもできるという自信がついた。もっと上のステージに立ちたいという自分の気持ちに、明確に道が開けたシーズンだった」

 ―昨シーズン途中に水戸から大宮へ完全移籍。どういった思いで決断したか。

 「オファーが来た時はめっちゃうれしくて涙が出た。今までやってきたことが間違っていなかったと感じた。自分には海外でプレーして、日本代表になりたいという目標がある。そのために、より成長を求めたこと、海外挑戦を考えた上でこのクラブで戦いたい気持ちが強かった」

 ―移籍後は常にJ1昇格を懸けた戦いだった。

 「サッカー人生の中でも、J1昇格を争うしびれる展開はなかなかないと思う。それを楽しみながらプレーできたし、サッカー選手でいられる自分や、街全体でJ1昇格に向かって戦えることに幸せを感じていた」

 ―大宮加入後は左サイドのアタッカーとして公式戦19試合4ゴールと結果を残した。

 「途中加入で、最初は出場機会が限られることは(長沢)前監督から言われていた。(長沢)徹さんは海外挑戦の気持ちを理解してくれて、『海外では限られた時間で結果を出すことが大切』と言われていたので、一つ一つの練習にこだわって、ピッチ上で表現した」

■雑草魂と強い覚悟で

 ―大宮での背番号は18。

 「本当は(青森、沼津、水戸で付けた)23が良かったが、大宮にはキング(杉本)がいたので(笑)。空いている番号の中で18がかっこいいと思った。南野選手(現モナコ)が18番を付けている印象が強く、エースナンバーだと感じた」

 ―JFL青森、J3沼津、J2水戸と渡り歩いた経験は生きているか。

 「青森、沼津の時に自分の中で揺るがない根底の部分が出来上がった。JFLの頃は引退という言葉が浮かんだ時期もあったが沼津に移籍して、もう一回はい上がろうと思えた。雑草魂というか、はい上がるという気持ちは誰にも負けないし、あの時期があったからこそ身に付いた」

 ―サッカーとの向き合い方に変化はあったか。

 「自分の中では常に全力で目の前のことに精いっぱいやっていたが、結果が出なかった。プロになってからの大変さを痛感して、一から自分を見つめ直す時期があった。プロの世界で戦う強い覚悟と意志が今の自分を動かしている」

 ―大宮に加入してクラブの印象はどうか。

 「まずは大宮駅前のアーケード街にポスターなどが多くすごいと感じた。NACK5スタジアム大宮で初めて試合をした時はサポーターで埋まったスタンドを見てしびれた。これまでそんなに応援されることがなかったので、心が震える経験をした。サッカー選手で良かったと思えた」

■原口選手を見て感動

 ―昨季は3人の監督の下でプレーした。宮沢監督はどういった監督か。

 「どの監督も提示することは違うが、監督の追い求めるサッカーがぶれないことは共通する。どの監督の下であっても自分のプレースタイルを出し、常にチームのために何が還元できるかを考えている。宮沢監督は選手思いの監督。選手のことを常に考え、成長のために言葉をかけてくれる」

 ―幼少期はどういった子どもだったか。

 「とにかく活発だった。体を動かすことが大好きだった。サッカーがない日も公園で友達とサッカー。足も速かった。小学6年生の時には陸上の県大会にも出て1000メートルで2位になった」

 ―サッカーは熊谷の江南南サッカー少年団からクマガヤSCでプレーした。

 「地元のチームで5歳からサッカーを始めたが、江南南との練習試合で松本総監督に声をかけられた。試合や練習を見てレベルの高さを感じ、ここであればサッカーが上達できると感じた」

 ―当時の憧れの選手は誰だったか。

 「原口元気選手(現ベルギー2部・Kベールスホット)=熊谷市出身=が江南南のOBで初蹴りに来てくれた。初めて現役のサッカー選手を見て、技術がすごいなと感動した。中学になると(茂木)力也くん(深谷市出身)が練習に来てくれて年齢の近い選手に触れて目指すべきところを知ることができた」

■漫画に心を動かされ

 ―オフの日の趣味は何か。

 「漫画が好き。(少年)ジャンプであったりいろいろな漫画を読む。最近は『BLUE GIANT』が心に刺さった。高校生が周りの声に負けずにサックスの夢を追う姿が自分と重なった。漫画に心を動かされることは多い」

 ―2026年に挑戦したいことは何か。

 「キャンプに興味がある。今年はキャンプ道具を積める車に乗れるので、その欲が高まっている。キャンプする人はチームにはいないが、同期と行こうと計画している」

 ―チームの中で仲のいい選手は誰か。

 「同期はみんな仲がいいが、一番仲がいいのは(市原)吏音。夏は2人で韓国に行ったり、オフの日にも遊ぶ。気が合うし、趣味も合う」

 ―お正月は毎年どう過ごすか。

 「地元に帰って家族と初詣に行ったり、ゆっくり過ごす。自分は休みたくない派なので、午前中はしっかり動いて午後に人と会うといった予定が多い」

■自分のプレー全力で

 ―2026年は午(うま)年で年男。今季の目標は。

 「全力で自分のプレーを貫いて、今よりステップアップしたいという気持ちが強い。自分が目指している海外への挑戦や代表に近づけるような年にしたい」

 ―日本代表という言葉がよく出てきた。そこへの思いが強いか。

 「アンダーでは代表に入り、日の丸を背負って国を代表して戦った。もう一度その舞台に立ちたい。ワールドカップなどでは日本を応援する気持ちと同時に、悔しさが常にある。サッカー選手である以上、日本代表に入るために全力を尽くしたい」

 ―目指す選手像は。

 「ウイングで得点、アシストの結果を残せる選手になりたい。現代サッカーは縦に速いサッカーだと思う。自分は縦への推進力、ボックス内でのゴール感覚、攻守においてのハードワークが今の武器なので、そのプレースタイルに当てはまる」

 ―ファン・サポーターへのメッセージをお願いします。

 「明けましておめでとうございます。今年は昨年よりもレベルアップした姿を見せられるように精進していきます。皆さんの熱い応援をよろしくお願いします」

【津久井匠海(つくい・たくみ)】 群馬県出身。江南南サッカー少年団からクマガヤSCを経て横浜F・マリノスユースに加入。2020年7月にトップチームとプロ契約を締結すると、JFL青森、J3沼津、J2水戸と渡り歩き、25年6月に大宮に完全移籍した。大宮加入後は公式戦19試合に出場し、4ゴールを記録した。23歳。

■津久井匠海選手のサイン色紙プレゼント

 埼玉新聞社では、津久井匠海選手の直筆サイン色紙を読者2人にプレゼントします。申し込みは、はがきに住所、氏名、年齢、電話番号、本紙の感想を明記の上、〒331-8686 さいたま市北区吉野町2の282の3、埼玉新聞社編集局運動部「大宮アルディージャサインプレゼント係」へ。締め切りは1月16日必着。当選者の発表は、発送をもって代えさせていただきます。

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