肺がん発症、中皮腫も…メーカー16社を提訴、遺族ら11人が計3億1460万円の損害賠償を求める 重大な被害をもたらすアスベスト、対策せず「訴訟中に亡くなる原告多い」「自分がなぜこのような体にならなければ」
2025/12/28/13:29
埼玉県周辺の建設作業現場などでアスベスト(石綿)による健康被害を受けたとして、元建築作業員や遺族ら11人は24日、建材メーカー16社を相手取り、計3億1460万円の損害賠償を求める訴えをさいたま地裁に起こした。アスベストを巡る同地裁への提訴は2020年に続いて2回目で、弁護団は第2陣としている。
原告は県内を中心に、元建築作業員4人と遺族7人の計11人。元従業員は大工や内装工などに従事しており、肺がんや中皮腫などを発症した。
訴状などによると、建材メーカーはアスベストが人の健康に重大な被害をもたらす危険があると認識しながら、防止策を取らないなど安全性を欠いているとして、原告は1人当たり2860万円の損害賠償を求めている。原告65人が同様にアスベストによる健康被害を訴えた第1陣訴訟は、来年1月に地裁から和解案が提示される予定。
アスベスト訴訟を巡っては、21年に最高裁が国と建材メーカーの責任を認め、裁判を起こしていない被害者が国から給付金を受け取れる「建設アスベスト給付金法」の成立のきっかけとなった。
24日には原告や支援者ら100人以上が同地裁前に駆け付け、一致団結をアピール。その後、報告集会がさいたま市浦和区内で行われた。
弁護団の竹内和正弁護士は第1陣で訴訟中に亡くなった原告も多いとし、「存命しているうちに解決しなければならない」と強調。半世紀近く左官として従事して中皮腫を患った、原告団長の片山千城さん(76)=戸田市=は「自分がなぜこのような体にならなければならないのか。裁判を起こさなくても救済がされるべき」と訴えた。










