職員採用に推薦枠 埼玉・小川町と城西大学が協定 指定カリキュラムを修了して大学が推薦する学生に対し、町が筆記試験を免除
2025/12/20/12:03
小川町と城西大学(坂戸市)は19日、町職員採用試験で大学推薦枠を設けることなどを含めた包括連携協定を締結した。指定カリキュラムを修了して大学が推薦する学生に対し、町が筆記試験を免除するもので、公募して実施する町村の採用試験としては全国初の取り組みという。
全国の自治体で公務員の早期離職が課題となっている中で、公務員を目指す学生の自治体への理解を深めるとともに、町としては意欲ある学生の採用を目指す。町と大学は自治体職員について学ぶカリキュラムを共同で策定・運用。履修した学生を大学が内部選考して、町に推薦。その学生は1次試験(筆記など)が免除され、2次試験(面接など)から採用選考に参加する。両者が交わした覚書では、推薦する学生は原則として1人としている。
想定しているカリキュラムでは、自治体職員を講師に公務員の職務の実態を学ぶ講義を実施。誤った公務員のイメージを払拭して、採用のミスマッチを防ぐ。また、町役場で守秘義務がある会計年度任用職員として実務を体験し、職場への理解を進める。さらに、自治体が抱える行政課題を研究し、政策立案や提言を行う。
大学は来年度から受講生の募集と指定カリキュラムを実施。町は2027年度の職員採用試験から大学推薦枠を適用する予定だ。
町役場で行われた協定の締結式には、小川町の島田康弘町長や城西大の藤野陽三学長らが出席。島田町長は「今回を第一歩として人材の確保だけでなく、交流や魅力発信の連携を深めたい」。藤野学長も「協定をベースに卒業生が町に貢献できるようにしたい」と話していた。










