仮設庁舎が開所 埼玉・白岡 5月に市役所本庁舎が火災で損傷 仮設庁舎は鉄骨平屋2棟 分散していた機能を集約
2025/12/16/11:46
白岡市役所本庁舎の火災で、市が職員駐車場に整備を進めていた仮設庁舎が15日、開所した。これまで分散されていた役場機能が集約され、設備の拡充により市民サービスが向上。新たな拠点で業務を開始した職員らは、本庁舎の復旧・復興に向けて決意を新たにした。
本庁舎は5月の火災で1階を中心に損傷を受け、閉鎖が続いている。市は周辺の生涯学習センター「こもれびの森」と保健福祉総合センター「はぴすしらおか」に役場機能を分散して業務に当たっていたが、手狭な上に市民の施設利用の妨げとなることから、仮設庁舎の整備を急いでいた。
仮設庁舎は鉄骨平屋2棟で広さは計約2200平方メートル。市民課、税務課、総務課など大半の役場機能が移り、本庁舎の職員約250人のうち約190人が働く。多目的室や相談室、授乳室などを備え、仮設の議場で議会も開催される。整備費用は解体も含め3年間で約4億8千万円。
始業に当たり、藤井栄一郎市長は「仮設庁舎は市役所機能を集約し、市民サービスをより安定的かつ効率的に提供する上で極めて大きな役割を担う。本日を火災からの本格的な復旧・復興に向けた第二のスタートとして捉え、引き続き力を尽くしてほしい」と職員に訓示した。
間借りしていた施設は動線が悪く、使用できる設備も限られていた。市民課の入江遥琉(はる)さん(21)は「前は廊下に窓口があり、お客さまの姿が見えなかったが、ここは事務所からカウンターが確認できる。領収書も手書きから機械入力に変わり、時間短縮になる」と話した。
市は本庁舎の復旧・復興について、本年度から実施予定だった大規模修繕工事と同程度の40億円以内の費用をかけ、2029年秋の完了を目指している。










