埼玉新聞

 

【動画】うるせえ、辞めろ…怒鳴る議員、職員を威圧し失職 書類送検され“辞職勧告”可決も暴言「犯罪者はいらない」…再び“辞職勧告”答申「お疲れさま」 陳謝を求められ市長を威圧し除名「嫌がらせ。対決したい」

  • 市職員を怒鳴る関根和也三郷市議

    市職員を怒鳴る関根和也三郷市議

  • 【地図】三郷市
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 三郷市の関根和也市議(45)が市職員に暴言を吐くなどして県警が威力業務妨害の容疑で書類送検した問題で、同市議会(武居弘治議長)は3日、懲罰特別委員会の報告を受け除名処分を可決した。地方自治法に基づき、関根氏は失職した。不服があれば県知事に申し立てができる。

 議会は3日、1日の本会議での不誠実な対応を巡り懲罰特別委員会から陳謝を求める報告を受けた。同氏は3日、議場で陳謝を求められ、文面を読み上げるため登壇する際、木津雅晟市長の前に立ち威圧的な態度をとるなどの不誠実な言動があった。

 その後に再度、懲罰特別委員会が改めて開かれ、議場内での一連の言動を踏まえ議会に除名を報告。議会は武居議長、関根氏、退席した3人を除き、19人全員が賛成し、除名を決定した。

 関根氏は可決を前に庁舎から帰宅。報道陣に対し、除名について「自分に対する嫌がらせ。有権者には申し訳ない。来年の市長選に出て対決したい」などと答えた。

 木津市長は除名の処分について「非常に重く受け止めるとともに、このような事案が三郷市で発生したことを遺憾に思う」とし「関根議員による職員への不適切な行為がなくなり、職員が精神的にも安心して働ける職場環境に戻ることを心から願っている」とコメントした。

■不適切な発言、許可なく退場(以下、12月3日配信の記事)

 三郷市の関根和也市議(45)が市職員に暴言を吐くなどし県警が威力業務妨害の容疑で書類送検した事件で、市議会は1日、開会した市議会本会議で許可を得ずに退場したなどとして、地方自治法に基づく懲罰特別委員会を設置した。同委員会は同日、関根議員に「陳謝」を求めると決定した。

 市議会は9月議会で関根市議に対し「議員辞職勧告」を可決した。その後も同市議が市役所内で「犯罪者はいらない」など職員に暴言を吐いたとして、市議会は政治倫理条例に基づく2度目の審査会を設置した。審査会は11月28日に開かれ再度「議員辞職勧告」相当と議会に答申した。

 市議会は1日、定例会を開会。関根市議に対する懲罰動議が出されると、同市議は「お疲れさま」などと述べ議場を退場したという。再開された議会の中でも、不適切な発言をし、許可なく退場した。

 議会は地方自治法に基づく懲罰特別委員会の設置を決定。同委員会は出席議員7人が全委員一致で関根市議に「陳謝」を求めることを決めた。決定は3日に開かれる本会議で報告され、議会が対応を協議する。

■市長「やめるよう促したが改善ない」(以下、9月2日配信の初報記事)

 三郷市の男性市議が職員に不適切な言動を行ったとして、市議会が9月1日までに、政治倫理条例に基づく審査会を設置したことが分かった。

 市や関係者によると、男性市議は8月中旬、市役所庁舎内で特定の職員を名指しで犯罪者扱いし、大声で怒鳴ったという。「うるせえ、おまえ辞めろ、犯罪者はここにいてはいけない」などと述べたとされる。

 男性市議は7月に行われた市議選で初当選した新人。これまで何度も職員に対して威圧的な言動があり、市は木津雅晟市長が8月22日、武居弘治市議会議長宛てに、当該市議の不適切な言動について申し入れ書を提出した。

 書面では申し入れした理由に触れ「不適切な言動をやめるよう促しているが改善の様子がない。職務の執行が妨げられることなく、精神的にも安心して働ける職場環境を維持するため」としている。

 市議会は同25日、条例に基づき、全会派一致で審査会の設置を決定した。審査会は、1日に開会した9月定例会と並行し、複数回開く予定。審査結果を議長に報告する。

 男性市議は埼玉新聞の取材に「(市の申し出は)何のことか分からない。審査会は不法行為。ハラスメントの事実はない」と話している。

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