24万8千人の見物客が酔いしれる 冬空焦がす熱気と興奮 秩父夜祭 豪華絢爛な屋台と笠鉾が市街地をさっそうと曳行 スターマインや尺玉など4千発以上の花火も
2025/12/04/09:52
秩父神社の例大祭「秩父夜祭」の大祭が3日、秩父市中心部で行われた。豪華絢爛(けんらん)な屋台と笠鉾(かさぼこ)計6基が、秩父屋台囃子(ばやし)の笛、かね、太鼓の音色に合わせ、市街地をさっそうと曳行(えいこう)。中町の張り出し舞台では、全国でも珍しい屋台芝居が華やかに上演され、会場を魅了した。
「秩父絹市」も開かれ、生糸や絹織物の産地として栄えた古き良き伝統文化を次世代へつないだ。秩父の寒空を吹き飛ばす熱気と、光と音の共演に、2日間で24万8千人(主催者発表)の見物客が酔いしれた。
秩父夜祭は、京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに日本三大曳山祭に数えられる。「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の一つとして、ユネスコ無形文化遺産にも登録。山車と屋台芝居は、国の重要有形・無形民俗文化財にそれぞれ指定されている。
午後6時ごろ、秩父神社から龍神様を乗せた御神幸行列が出発。囃し手の「ホーリャイ、ホーリャイ」の豪快なかけ声とともに、色とりどりの彫刻や刺しゅう、ちょうちんで飾られた中近、下郷の笠鉾2基、宮地、本町、中町、上町の屋台4基が市役所前の御旅所へ出発した。
急角度の団子坂を勢いよく駆け上がると、羊山公園から盛大に放たれたスターマインや尺玉など4千発以上の花火が冬空を彩り、秩父の街は黄金色に輝いた。
5日は、道の駅ちちぶ(同市大宮)で午後2時から、秩父神社奉納神事「秩父流鏑馬(やぶさめ)」が6年ぶりに行われる。










