埼玉新聞

 

国産偽り密輸米販売疑い、大阪 夫婦追送検、300トン流通か

  •  押収されたコメ=8月、大阪市住之江区の大阪税関南港出張所

     押収されたコメ=8月、大阪市住之江区の大阪税関南港出張所

  •  大阪府警本部

     大阪府警本部

  •  押収されたコメ=8月、大阪市住之江区の大阪税関南港出張所
  •  大阪府警本部

 ベトナムから密輸したコメを国産と偽って販売したなどとして、大阪府警は1日までに、詐欺や米トレーサビリティー法違反容疑などで、ベトナム国籍の食品販売会社経営の女(37)と夫(47)=いずれも関税法違反罪などで起訴=を追送検した。府警は30都府県の小売業者に約300トンを販売し、約1億3千万円の利益を得たとみている。

 府警によると、2人はチャン・ティ・トゥ・フェン容疑者と自営業武重智之容疑者。容疑を認め、フェン容疑者は「ベトナムで安くコメを仕入れて日本で売れば、利益が出る」と供述している。ベトナムに指示役がいるとみられ、府警は、国産米の価格高騰に乗じて組織的に密輸を繰り返したとみて、経緯を調べている。

 2人の追送検容疑は、今年3~9月、山梨、愛知、兵庫各県の小売業者に外国産米計約8トンを国産米として販売し、代金計約498万円をだまし取ったほか、流通ルート特定(トレーサビリティー)のために義務付けられた取引記録を作成しなかったなどの疑い。

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