レントゲン撮影で患者女性にわいせつな行為…罪に問われた技師、無罪が確定 地検、期限までに控訴せず 裁判長「必要な行為であるとの疑い排斥できず」 技師「この判決が業界で役に立てば」
2025/11/29/15:16
レントゲン撮影時に患者女性にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの罪に問われた診療放射線技師の男性(32)の無罪が確定したことが28日、分かった。12日の差し戻し審の判決で、さいたま地裁(井下田英樹裁判長)が無罪を言い渡し、さいたま地検が期限の26日までに控訴しなかった。
男性は2023年3月、さいたま市内の整形外科で診療放射線技師として勤務していた際、レントゲン撮影時に患者女性=当時(18)=にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの疑いで逮捕、起訴された。同年5月、わいせつな行為が認定され、同地裁で懲役2年、執行猶予5年の有罪判決を受けた。
起訴状に記載されていない内容も含めて有罪判決となっていたとして、弁護側は手続き違反を訴えて控訴。東京高裁は手続き違反を認定し、同地裁で差し戻し審として審理されていた。
12日の判決で井下田裁判長は、被告の行為が性的な意味合いがあると疑われても仕方がない行為だとしながらも「レントゲン撮影の部位を特定するために必要な行為であるとの合理的な疑いを排斥できない」と無罪を言い渡した。
男性は取材に「正当な判決が下され、安心した。この判決が診療放射線技師業界で役に立てばうれしい」と話した。










