東南アジア水害で死者300人超 タイ、インドネシアで相次ぐ
2025/11/28/16:40
【バンコク、ジャカルタ共同】タイ南部ソンクラー県ハジャイを中心に発生した豪雨による洪水で、タイ政府のシリポン報道官は28日、死者が145人になったと明らかにした。一部市街地で3メートル近くまで上昇した水位は28日には低下し、広範囲で被害が判明。対応の遅れを指摘する声も上がった。
一方、インドネシアのスマトラ島でも豪雨があり、国家災害対策庁は28日、死者数が174人に上り、約80人が行方不明と発表。東南アジアで水害が相次いだ。
タイ政府の災害対策本部によると、タイ南部9県で約295万人が被災した。南部では19日ごろから断続的に豪雨が発生。政府は25日にソンクラー県に非常事態を宣言し、建物の屋上や上層階で孤立した市民の救助活動を展開した。
タイメディアによると、市民から避難指示が遅かったとの批判があり、地元当局は否定した。ハジャイは南部の中心都市でマレーシアからの観光客も多い。タイでは来年3~4月にも総選挙が見込まれ、政府は被災者への無利子融資や債務返済猶予などの支援策を打ち出して批判払拭を図る。











