特殊詐欺の被害金を引き出して窃取したとして、埼玉県警組織犯罪対策（組対）3課特殊詐欺連合捜査室と越谷署は13日、電子計算機使用詐欺と窃盗（払出盗）の疑いで、前橋市勝沢町、会社員の男（23）を逮捕した。

　逮捕容疑は共犯者や氏名不詳の者と共謀し、4月21日、名古屋市名東区の無職女性＝当時（75）＝方に警察官をかたり「詐欺事件が広がっている」「協力してください」などと電話をかけて99万8412円を振り込ませ、共犯者に越谷市内のコンビニエンスストアのATMを操作させて約50万円を振り込ませた上で、そのうち約8万円を引き出すなどした疑い。「詐欺業者がだまし取った金が振り込まれたと思ったが自分で使った」と容疑を認めているという。

　同課によると、男はインターネットで検索して知った闇金融で融資を受けようと、自身の金融機関の口座を犯罪グループに郵送していた。グループは入手した男の口座を被害金の管理先として現金を振り込んだが、男がネットバンキングで口座にアクセスして引き出したという。