埼玉新聞

 

19年ぶり再開…「核都市広域幹線道路」建設促進の同盟会 埼玉の慢性的な渋滞改善、東西方向の交通容量の強化に 6市2町の首長、国に要望 会長の清水市長「協力していくという話を頂いた」

  • 核都市広域幹線道路の地元検討会第2回が開催され、協議が行われた=7日午後、さいたま市役所

    核都市広域幹線道路地元検討会で示された埼玉新都心線―東北道付近のルート帯案(大宮国道事務所・埼玉県・さいたま市提供)

  • 国土交通省を訪れ、加藤竜祥政務官(中央)に要望書を手渡した清水勇人さいたま市長

    国土交通省を訪れ、加藤竜祥政務官(中央)に要望書を手渡した清水勇人さいたま市長=5日午前、東京都千代田区

  • 核都市広域幹線道路の地元検討会第2回が開催され、協議が行われた=7日午後、さいたま市役所
  • 国土交通省を訪れ、加藤竜祥政務官(中央)に要望書を手渡した清水勇人さいたま市長

 埼玉の圏央道以南地域の慢性的な交通渋滞を改善し、東西方向の交通容量を強化する「核都市広域幹線道路」の早期建設を求め、県内6市2町の首長が5日、国土交通省を訪れ、加藤竜祥政務官と塩見英之審議官にそれぞれ要望書を手渡した。2006年以来19年ぶりに再開した建設促進期成同盟会では、会長を務める清水勇人さいたま市長が「まずは1ルートに決定し、事業化を進めていただくことが重要。東西の延伸計画の具体化につながる」と期待を込めた。

 要望に先立って行われた同盟会の総会には、関係市町選出の国会議員や県議会議員も参加し、進捗(しんちょく)報告などが行われた。要望には清水市長のほか、岩谷一弘春日部市長、福田晃越谷市長、星野光弘富士見市長、中原恵人吉川市長、高畑博ふじみ野市長、高野祐大松伏町長、林伊佐雄三芳町長も参加。県からは伊藤高副知事が同行した。

 要望後、取材に応じた清水市長は「重要性は認識していただいている。しっかり協力していくという話を頂いた。東側の市町は東埼玉道路への結節、西側の市町は関越道までの開通について、皆さん産業振興と併せて計画している。事業が早期に進むようにしたい」と述べた。

 8月4日の地元検討会では埼玉新都心線から東北道を結ぶ区間について、計画する路線を500メートルの幅で図示した「北側」と「南側」の二つのルート帯案と、車道幅員25・5メートルの主たる構造案が示された。

 北側案はさいたま見沼インターチェンジ(IC)と東北道を最短で結ぶルート帯。自然環境や景観への影響が抑えられるものの、沿道家屋や周辺施設への影響は大きい。南側案は住宅地を極力回避したルート帯で、自然環境などへの影響が大きい。事業費は北側案が2600億~2700億円、南側案が2800億~2900億円を見込んでいる。

 概略計画案は、作成に当たって地域住民への情報発信と意見聴取を重ね、検討が進められる。対話方式による説明会、意見やアイデアを取りまとめるワークショップを開催し、郵送やウェブでのアンケートも実施している。日程や開催場所は、「核都市広域幹線道路ポータルサイト」から。

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